キング誕生 池袋ウエストゲートパーク青春篇2014/10/03

キング誕生
「キング誕生 池袋ウエストゲートパーク青春篇」 石田 衣良・著 文春文庫
池袋ウエストゲートパークシリーズの前日談。外伝のようなものでしょうか。シリーズの中心人物マコトとタカシの高校時代の話。Gボーイズのキングとして君臨するタカシには、たったひとりの兄・タケルがいた。皆からボスと慕われ、池袋の勢力抗争を納め、Gボーイズを結成させた兄を悲劇が襲う。タカシがいかにして、敵を討ち、氷のキングとなったのかが描かれます。
そういえばGボーイズがいつできたのか、知らなかったです。シリーズファンにとっては、過去の出来事を知り、現在の形になった経緯がわかります。この本を初めに読んでも、もちろん良いのだけど、現在のタケシを知っている方が感慨深いです。長いシリーズを読んできた読者へのギフトのように感じました。高校生のマコトとタカシの友情が、その後の2人の関係性(距離感)へと続いていく基本部分がわかりました。組織を率いているタカシにとって、マコトという親友がいかに大切な存在なのか理解できました。登場人物の中でもタカシは女子に人気が高いと思いますが、やっぱりかっこいいです。