かたつむりのメモワール2025/07/01



「かたつむりのメモワール」 TOHOシネマズシャンテ
幼い頃から周囲になじめず、孤独を抱えて生きてきた女性グレース。学校のいじめっこから守ってくれた双子の弟ギルバートは、遠くの里親に引き取られ、かたつむりを集めて、寂しさを埋める日々。しかし、個性豊かな人たちとの出会いを通して、希望を見出していく。
オーストラリアのクレイアニメーション。とても感動しました。でも全体のほとんどの部分が辛い事が多いのです。双子の出産中に亡くなってしまったママ。里親のもとで、辛い思いをしているギルバート。やっと幸せに巡り合った時思ってもすり抜けていく。良かったのは陽気なお婆さんピンキーに出会ったこと。結構ぶっ飛んだ人だけど、年齢差がありながらも、友情を育んでいきます。ブラックな事も多いので、子どもが観るものではありません。大人のためのアニメーションでした。訴えたい事が伝わってきます。閉じこもりがちな大人にエールを送る映画でした。

★★★★☆ 4+

八丁念仏 はぐれ又兵衛例繰控十一2025/07/02



「八丁念仏 はぐれ又兵衛例繰控十一」 坂岡 真 双葉文庫
斬られた男が八丁歩いたすえに両断されたという銘刀“八丁念仏”。この銘刀が賊に奪われ、毎年暮れに大名家の御金蔵破りが続いている。そんななか、件の刀が質屋に持ち込まれた報を受けた又兵衛は、火盗改の鮫島らとともに預けた浪人を追うが、その男は屍骸で見つかる。
シリーズ11弾、今回も面白かったです。
3つの話が収録されていますが、相棒である長元坊が活躍する話は1つだけでした。コンビっぽさがあるから、寂しい感じもしました。そのかわり鮫島こと通称・目白鮫がかっこよく活躍していました。又兵衛も長元坊だけでなく、信頼できる人が少しは増えてきているように思います。相変わらず、危険な目にあいますが、なんとか切り抜けて、事件を解決していくのは痛快です。

冷やし中華2025/07/05



今年はじめて冷やし中華を食べました。新橋の“直久”です。醤油味。いつもラーメンを食べるけど、熱いのはやっぱり辛い季節です。ごま味もあって悩んだけど、さっぱり食べられそうと思って、こっちにしました。真ん中のピンクのは生姜です。美味しかったです。

友達とランチ2025/07/07



日比谷へ友達と映画を観に行く。まずは“トラットリアチャオ”でランチ。ペペロンチーノとマルゲリータをシェアして食べました。サラダビュッフェとドリンクバー付き。野菜モリモリ食べました。

国宝2025/07/07



「国宝」 TOHOシネマズ日比谷
任侠の一門に生まれた喜久雄(吉沢亮)は、15歳で天涯孤独になった。才能を見いだされ、歌舞伎の名門の当主・花井半二郎(渡辺謙)に引き取られる。半二郎の跡取り息子・俊介(横浜流星)と親友であり、ライバルとして芸を磨いていく。しかし、あるきっかけが、2人の運命を揺るがしていく。
アニメ以外の日本映画でこんなに大ヒットしているのは久しぶりではないでしょうか。観てみたら絶賛されている理由がわかりました。吉沢亮と横浜流星とどちらも素晴らしかったです。大河ドラマのように長い生涯を描いています。15歳の頃は別の役者ですが、喜久雄の少年時代は黒川想矢。「怪物」の子ですね。その父役は永瀬正敏、冒頭からビックリするシーンが続きました。因みに原作は未読なので、どうなっていくのかと興味津々でした。上映時間は2時間55分でかなり長いです。思ったより歌舞伎のシーンもじっくり見せてくれました。この映画をきっかけに歌舞伎に興味を持つ人が増えそうですね。私は舞踊家である田中泯さんが演じている人間国宝の女形役を見たかったのです。歌舞伎も他のシーンもさすがです。
長い年月の話なので、省略されているシーンも多いでしょうが、うまくまとまっていると思いました。でも辛く厳しいシーンが多いので、私としてはそんなに何度も観ようとは思えないです。2人とも綺麗でしたし、すごく努力したのだろうなぁと思います。切磋琢磨しながら、芸に身を捧げていく、多くの壁がありますが、歌舞伎とともに成長や人間ドラマを見る事ができました。

★★★★☆ 4+

担々麺とマンゴー杏仁豆腐2025/07/09



またしても映画に行くよー。映画前のひとりごはん。有楽町近くの“香家”で担々麺とマンゴー杏仁豆腐のセット。飲み物はアイスプーアール茶。美味しかったよ。

ルノワール2025/07/10



「ルノワール」 TOHOシネマズシャンテ
1980年代。11歳の少女フキ(鈴木唯)は、両親と3人で郊外に暮らしている。ときに大人を戸惑わせるほどの豊かな感受性を待ち、得意の想像力を膨らませたり、マイペースなフキ。のぞき見る大人の世界は、複雑な感情が混じり合っていて、フキの日常を揺らしていく。闘病中の父と仕事に追われる母(リリー・フランキーと石田ひかり)、フキの日常が綴られていく。
何げない風景も、映像がスタイリッシュです。時に突飛な行動をしてしまう主人公が魅力的でした。まだ大人ではないけど、もう子どもではない少女。無垢だけど、大胆な行動をとってしまうこともあり、ハラハラします。
監督の前作「PLAN75」とは違った雰囲気でしたが死を見つめるという点は、共通なのかもしれません。時代背景が監督の子ども時代なのか、超能力ブームや伝言ダイヤルなど、懐かしさがありました。古めかしくはなく、昭和っぽさ良いですが、現代風なところもあります。脇に出てくる中島歩、河合優実、坂東龍汰が、すごく良い味を出しています。面白かったです。
タイトルをどうしてルノワールにしたのか、ルノワールの絵は出てきましたけど、意味するところは、私はよくわからなかったです。好みは分かれるかもしれないけど、私は良い映画を観たなあという気分で映画館を後にしました。

★★★★☆ 4+

三ノ池植物園標本室 下 睡蓮の椅子2025/07/11



「三ノ池植物園標本室 下 睡蓮の椅子」ほしお さなえ ちくま文庫
風里が暮らす古い一軒家には悲しい記憶が眠っていた。高名な書家とその娘の葉。葉と恋仲になる天才建築家、過去の出来事が浮かびあがるうちに、風里にも新たな試練が。人々の想いをほどき、試練を乗り越えることができるのか。過去の話と、風里のいる現代の話が、次第にリンクしていきます。実は関係があって、別々の話ではなく、繋がっています。後悔や悩んでいる人々を癒していきます。風里は植物園でアルバイトをしながら、得意の刺繍作品も販売を始め、仕事も舞い込むようになります。植物園を通した出会いも、運命を変えていくというか、運命の導きなのではないかなと感じました。面白かったです。