没後40年 幻の画家 不染鉄2017/08/16

不染鉄展
「没後40年 幻の画家 不染鉄(ふせんてつ)」 東京ステーションギャラリー
不染鉄(1891-1976)は、日本画を学んでいたのが、写生旅行先の伊豆大島・式根島で、なぜか漁師暮らしを始めたかと思うと、今度は京都市立絵画専門学校(現・京都市立芸術大学)に入学。才能を高く評価されながら、戦後は画壇を離れ、晩年まで飄々と作画を続けた稀有な日本画家です。
ふせんてつ、変わった名前ですが、本名哲治、のち哲爾。鐵二とも号しています。私もポスターを見たくらいで、全く知らない画家だったのですが、色もきれいだし、俯瞰で描いた独特の構図に、繊細な描き込みもあって、魅力ある展覧会だと思います。約120点、見ごたえあります。
ポスターになっている富士山の絵、大きな作品で、奥には日本海側の雪景色まで描かれています。まるでドローンで撮影したような上の方から下を見た絵です。そして、実物じゃないとわからないけど、人物も小さく描かれていて、電車に乗っている人や、家の中の人などをみつけることができます。ブリューゲルの「バベルの塔」の人物みたいあな細かさです。
田舎の風景、海、富士山など、日本らしい郷愁を誘う題材ながら、印象派のような点描っぽいものもあって、古めかしくも斬新な絵を見ることができます。

ベルギー奇想の系譜2017/08/15

ベルギー奇想の系譜
「ベルギー奇想の系譜 ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで」 
Bunkamura ザ・ミュージアム
15、16世紀のフランドル絵画から19世紀の象徴派、シュルレアリズム、さらには現代までのベルギー美術の系譜。
ヒエロニムス・ボス、ピーテル・ブリューゲル(父)、フェリシアン・ロップス、ジェームズ・アンソール、ポール・デルヴォー。ベルギーには、変わった絵を描く画家が多く、脈々と受け継がれている個性があります。
ヒエロニムス・ボスの影響は、かなり強く、ボス派や、ボスをまねた絵のなんとも多いこと。ボスが昔から人気があったことがわかります。
ボスの絵はそれほど残っていないですが、ボスっぽい絵は、たくさんあるのだなぁと思いました。
ベルギーは、好きな画家が多いです。マグリットやアンソール、デルヴォー、クノップスなどなど、満足度が高い展覧会でした。

さかざきちはる おしごと展2017/08/12



「さかざきちはるおしごと展」 市川市芳澤ガーデンギャラリー
JR東日本のキャラクターSuicaのペンギンや、千葉県のマスコットキャラクターチーバくんのデザインをしたイラストレーターのさかざきちはるさんの個展です。
かわいくって大好きです。

5年前の さかざきちはるの世界展 にも行きました。

この日はチーバくんが、来館することになっていたので、合わせて行ってきました。


小雨程度ですが、チーバくんがレインコードを着ているのを初めて見ました。
なんかレアかも。この写真、よく見ると、水道につながっているホースを握っています。水も出しているし。


わーい、かわいい。ガーデンギャラリーというように、お庭も広くてきれいなギャラリーです。


館内ではコートを脱いでおりました。


近所の喫茶店でお茶。生チョコ付き。

川端龍子ー超ド級の日本画ー2017/08/06

川端龍子展
「川端龍子(かわばたりゅうし)ー超ド級の日本画ー」 山種美術館
川端龍子(1885-1966)は、大衆に訴える作品を描き続けた日本画家で、若い頃は新聞や雑誌の挿し絵画家をしていたそうです。西洋画の勉強のために、渡米するものの、帰国後は日本画家となったそうです。漢字の名前で見ると女性かと思われるかもしれませんが、男性の画家です。
ダイナミックで、勢いのある絵を描きます。絵や屏風など、大きい作品が多かったです。

十字架を持つキリスト・ミケランジェロ2017/08/05



「レオナルド×ミケランジェロ展」三菱一号館美術館
追加展示の《十字架を持つキリスト》を見に行ってきました。
7月に行った時に、追加展示の分だけを見れるチケットをくれたのです。

ミケランジェロ・ブオナローティの未完成作品で、17世紀の彫刻家の手で完成したもんだそうです。
このような大きなミケランジェロの大理石彫刻を、わざわざ日本に持ってきて展示してくれるなんて、珍しい機会です。持ってくるのも、大変だと思います。
長く行方不明になっていたようですが、2000年になって、ミケランジェロが手がけたものと明らかになりました。


写真撮影OKになっていました。でも写真ではわかりにくい部分もありますので、興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか?
この写真、顔の右側がほうれい線みたいな線が入っているのですが、彫っている時に、黒い疵(きず)が現れたために、制作途中で放棄されてしまったそうなんです。
そういう疵は大理石特有のものなんでしょうけど、どこの位置にどのくらいの濃さで出るか、彫ってみないとわからないものです。注文主であるローマ貴族が、未完成のままもらいうけて、その後子孫によって売却され、他の彫刻家が仕上げていると推測されています。

吉田博展 山と水の風景2017/07/18


吉田博展

「生誕140年 吉田博展 山と水の風景」 損保ジャパン日本興亜美術館
明治から昭和にかけて風景画の第一人者として活躍した吉田博(1876-1950)。
生誕140年だそうです。日本的な木版画のイメージが強かったのですが、展覧会に行ってみたら、水彩画や油彩も多くあり、洋画をいっぱい描いていた人でした。特に世界を旅して、風景を描いているので、スフィンクス、グランドキャニオン、ヴェネチア、マッターホルン、タージマハール等々、世界中の風景が独特のタッチで描かれています。日本の郷愁を誘うような雰囲気や色合いもありました。旅行も大変だった時代に、長い間何度も海外に出かけていたようです。戦争中は従軍画家として、戦地に赴いてもいて、少ないけど、戦闘シーンの絵もありました。外国の絵も良いですが、富士山や桜など、日本を描いた絵が良かったです。


故・ダイアナ妃のケンジントン宮殿内の執務室には吉田博の木版画作品が2点、飾られていたそうです。

レオナルド×ミケランジェロ展2017/07/08

レオナルド×ミケランジェロ展
「レオナルド×ミケランジェロ展」 三菱一号館美術館
ルネサンスの2大巨匠、レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452~1519)とミケランジェロ・ブオナローティ(1475~1564)。世紀の傑作を数多く遺した2人の「素描」を中心に集めた展覧会です。2人の作品を比較するような形になっていました。
このチラシの上の絵はダ・ヴィンチの<岩窟の聖母>の天使のための習作。下の絵はミケランジェロの<レダと白鳥>の頭部のための習作です。
ダ・ヴィンチはミケランジェロよりも23才年上ですが、同じ時代に活躍し、ライバルでもありました。絵画だけじゃなく2人とも多方面の分野でも才能を示しているところが共通しています。
ミケランジェロといえば優れた彫刻家として名高いですが<十字架を持つキリスト>という大理石彫刻が7月11日(火)から9月24日(日)まで新たに公開されるそうです。こちらを目当てに訪れる人も多そうです。

アルチンボルド展2017/06/26


アルチンボルド展


「アルチンボルド展」 国立西洋美術館
ジュゼッペ・アルチンボルド(1526-1593)は、16世紀後半にウィーンとプラハのジャプスブルグ家の宮廷画家。イタリア・ミラノ出身です。
果物や野菜、本、魚などをモティーフにして、人物にしているような絵が有名です。見たことある方も多いのではないでしょうか。そんなアルチンボルドの絵は、「だまし絵」展のようなところで、紹介されることはありましたが、「アルチンボルド展」として、まとまって見ることができるのは、貴重な機会だと思います。

        
        «夏» 1572年

代表作で、各4点からなる『四季』(春・夏・秋・冬)と『四大元素』(水・大気・火・大地)が、全部一度に見れます。それぞれがいろいろな美術館に所蔵されていて、個人所蔵のものもあるので、まとめて見られて嬉しいです。

あと「アルチンボルドメーカー」というのがあって、モニターの前に立つと、自分の顔がアルチンボルド風の絵になるのがあるのですよ。これは大人気でした。
一緒に写真を撮ることもできます。


これが私です。ブサイクだけど、楽しいですよ。ちゃんと横向きにもなります。
入場してすぐのところに機械が2台あります。

ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル バベルの塔展2017/06/13

バベルの塔展
「ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル バベルの塔展」 東京都美術館
ピーテル・ブリューゲル1世(1525年~-1530年頃生-1969年)。
ブリューゲルの「バベルの塔」は2種類現存していて、1つは有名なウィーン美術史美術館所蔵。今回の「バベルの塔」はオランダのボイマンス美術館からやってきています。日本で公開されるのは2回目で、私は前にも見ているので、再会という感じでした。24年ぶりに来日となっているので、もうそんなにたってしまったのかと思いました。それに、こんなに小さい絵だったっけと思ってしまいました。なんといっても緻密に描きこまれているので、いったいどうやって描いたのかビックリしますよ。人物もたくさん描かれています。
ボイマンス美術館まではなかなか行けないのですが、日本で見れるのはラッキーです。見る価値ありますよ。
ヒエロニスム・ボス(1450-1516)の作品も見れたので、良かったです。

ニューヨークが生んだ伝説 写真家ソール・ライター展2017/06/11




「ニューヨークが生んだ伝説 写真家ソール・ライター展」 
Bunkamuraザ・ミュージアム
1950年代からファッション写真の第一線で活躍しながら、1980年代に商業写真から退き、忘れられた存在となったソール・ライター(1923-2013)。
2006年にドイツで出版した一冊の写真集がきっかけで再び脚光をあびる。ソール・ライター83歳の時。
その後、ドキュメンタリー映画「写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと」2012年に公開され、作品と人物が広く知られるようになりました。
この映画は日本での公開は2015年なんですが、私は見ていないのですが、映画館に行った時に、ものすごく混んでいる作品があって、満席売切れになっていた映画でした。そんなに満員の映画は何だろうと興味を持ったことが、私がソール・ライターという名前を知るきっかけでした。
今回の写真展は1950年代の商業作品から、再発見のきっかけになる作品集を出した頃の写真、絵画作品。プライベートフォトなど、200点以上作品が一堂に会しています。
写真なんだけど、絵画のようにも感じて、とても面白い写真展でした。商業写真は白黒写真が多くて、構図がおしゃれでした。カラー写真で、有名な人たちでもなく、日常の風景を切り取ったような写真が良かったです。この時代の空気をいきいきと感じます。古き良きアメリカという感じがしました。