デューン砂の惑星PART22024/03/17



「デューン砂の惑星PART2」 丸の内ピカデリー
惑星デューンをめぐる宇宙戦争。ハルコンネン家によって父を殺された生き残ったアトレイデス家の後継者ポール(ティモシー・シャラメ)。砂漠の民と共に、復讐の機会を待っていた。次第にチャニ(ゼンデイヤ)と心を通わせていくポールだったが、救世主としての運命に導かれていく。
PART1を観てから、ちょっと経っているので、あんまり覚えていなかったけど、面白かったです。SF小説の世界を実写化するのに、最上級にかっこよくした感じです。ティモシー・シャラメもいい男で鑑賞に満足です。そしつ、脇を固める配役も豪華です。クリストファー・ウォーケンは、久しぶりに見ました。ステラン・スカルスガルド、シャーロット・ランプリングなど。「エルヴィス」のオースティン・バトラーは、全然姿が変わっていてビックリです。まだ、話は途中な感じがするので、まだ続くのかな。
「風の谷のナウシカ」の原型のような話です。砂虫の造詣は、迫力ありました。

★★★★☆ 4

52ヘルツのクジラたち2024/03/11



「52ヘルツのクジラたち」 TOHOシネマズ上野
傷を抱え、東京から海辺の街の一軒家へ移り住んできた貴湖(杉咲花)は、虐待されているらしい子どもと出会う。かつて自分も家族に苦しめられていた過去を持つ貴湖は、見過ごす事ができず、救い出す方法を考える。自身を救い出してくれた人との事を想いつつ……。
原作を読んでいて、内容がわかっているのに、泣けてしまいました。想像より良かったのは、海の見える家、素敵なテラスがありました。
登場人物はちょっと少なくなっていたけど、映画にするにはしょうがないですね。若干、説明不足なところは気になりました。原作読んでない人にはわかりにくくないのかなと思いました。演技力確かな杉咲花さんは良かったけど、かなり華奢なんで、志尊淳さんが、ちょっとガッチリしているように見えました。宮沢氷魚さんともかなり身長差がありますね。 
この話は、社会で問題となっている事が、たくさん盛り込まれています。虐待、DV、ネグレクト、介護、偏見など。

★★★★☆ 4

アーガイル2024/03/10


アーガイル

「アーガイル」 TOHOシネマズ日本橋
凄腕エージェントのアーガイルが、謎のスパイ組織の正体に迫る大人気小説「アーガイル」。作者のエリー・コンウェイ(ブライス・ダラス・ハワード)は、愛猫を可愛がる平和主義。だが、新作の物語が実在するスパイ組織の活動とまさかの一致で、エリーの人生は大混乱に。追われる身になったエリーの前に現れたのは、彼女を助けるスパイのエイダン(サム・ロックウェル)。次々と現れる追手を振り切りながら、猫1匹と2人の逃避行は続く……。
「キック・アス」「キングスマン」のマシュー・ボーン監督。スパイアクションなんだけど、かなり笑ってしまうファンタジーな映画でした。話も突飛過ぎるけど、よくできてました。どうして実在組織の秘密をエリーが書いてしまったのか等、ありえねーけど、納得してしまいました。小説の中の話も実写で見ることができて、それが後半に生きてきます。ネタバレはしたくないから、観てねと言いたいです。サム・ロックウェルも55歳位だけど、バリバリアクションしてくれて、ビックリです。都合のいい展開過ぎるけど、楽しかったです。

★★★★☆ 4

落下の解剖学2024/03/03



「落下の解剖学」 TOHOシネマズ日本橋
雪深い山荘で著名な作家のサンドラ(ザンドラ・ヒュラー)の夫サミュエル(サミュエル・タイス)が転落死する。視覚障害のある息子ダニエル(ミロ・マシャド・グラネール)が発見。果たして事故なのか、自殺か、他殺か。起訴さられたサンドラは友人のヴァンサン(スワン・アルロー)に弁護を依頼。無実を主張するが、隠された秘密が露わになっていく。
フランス映画ですが、サンドラはドイツ人でした。大半は法廷劇で、観ていても、真実はわかりにくかったです。しかし、一筋縄にはいかず、いろいろな事を深読みしてしまいます。夫が倒れているのを見て、サンドラがびっくりして、駆け寄って来るところからして、彼女が殺したとは思えないのだけど、後から法廷で新たな証言や証拠が、それでもわからないのです。名演は息子と犬。いつもダニエルと一緒にいる犬は、盲導犬なのか、ダニエルの安全を守っていました。それだけじゃなく、迫真の演技でした。カンヌでパルムドッグ賞受賞していました。作品は最高賞のパルムドール賞を受賞しています。あまり顔に出ないし、どう考えているのか。あの態度の意味はどうしてか、余韻が残ります。

★★★★☆ 4

ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人2024/02/26



「ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人」TOHOシネマズシャンテ
貧しい家庭の私生児として生まれ、娼婦同然の生活を送っていたジャンヌ(マイウェン)は、美貌と知性で貴族の男たちを虜にし、社交界の階段を駆け上がっていく。ヴェルサイユ宮殿に足を踏み入れ、時の国王ルイ15世(ジョニー・デップ)と対面する。恋に落ち国王に請われたジャンヌは、彼の支えになっていく。公式の愛人、公妾となったジャンヌだが、庶民出身者ゆえの苦労や反感にあう。
主演女優のマイウェンが監督、脚本でした。マイウェンの前に少女時代が別の女優さんが演じていて、その人が美しかったです。マイウェンもきれいなんですけどね。ジャンヌの息子アドルフ役と、王太子役がカッコよかったなぁ。ベルサイユ宮殿の美しいこと、衣装はシャネルらしいが、豪華絢爛でした。全体的にはやや暗い映像が多くて、ゆったり進むので、結構寝てしまいました。

★★★☆☆ 3

ボーはおそれている2024/02/21



「ボーはおそれている」 TOHOシネマズ日比谷
神経質なボー(ホアキン・フェニックス)は、先ほどまで電話で話していた母が怪死したことを知る。なんとか母のもとへ向かおう、
とするのだが、次々と困難がふりかかる。現実か妄想か、悪夢の中を彷徨よっているような中で、ボーは無事に辿り着くのか。
病気なのか、不条理な世界。歪な親子関係で、何が起こっているのか、信じがたいです。想像を超えていく内容でした。でもボーの気持ちになって、辛かったです。ファンタジックな映像もあり、カラフルでした。

★★★★☆ 4-

カラーパープル2024/02/19



「カラーパープル」 TOHOシネマズ日本橋
1909年、14歳のセリー(ファンテイジア・バリーノ)は、出産するも、すぐに子どもはよそへ預けられる。その後、父はセリーをミスター(コールマン・ドミンゴ)と呼ばれる子持ちの中年男に嫁がせるが、奴隷のような生活が始まる。生き別れとなった仲良しの妹ネティ(リトルマーメイドのハリー・ベイリー)との再会を心の支えに耐え忍ぶ。ある日、ミスターと昔親しくしていて、有名歌手となったシャグ(タラジ・P・ヘンソン)が、やって来て交流を重ねる。男に屈しないソフィア(ダニエル・ブルックス)にも影響されて、セリーは人生を変えていこうとする……。
もとはスピルバーグ映画、ウーピー・ゴールドバーグを初めて観た映画です。それをミュージカル化しているのですが、歌もダンスも圧巻の素晴らしさです。特にジャグのステージが良かったです。ミスターの息子がお店を始めて、そこでジャグが歌うのです。
基本はスピルバーグ作品と原作の通りなのでしょうが、ミュージカルとした事で、エンタメ性が、上がっていると思います。スピルバーグのは、前に観たけど、もうあんまり覚えてないのですけどね。
ウーピー・ゴールドバーグもカメオ出演していました。人種差別や女性である事が、生きづらい時代、虐げらる者の不屈の精神、早く報われて欲しいと願いながら観ました。良い話でした。

★★★★☆ 4+

ゴールデンカムイ2024/02/11



「ゴールデンカムイ」 TOHOシネマズ上野
日露戦争の戦いぶりから「不死身の杉元」と呼ばれた杉元左一(山﨑賢人)は、戦後北海道で、アイヌ民族から強奪された金塊の存在を知り、ある目的のために、その金塊を追うことに。野生のヒグマに襲われた時にアイヌの少女アシリパ(山田杏奈)に救われる。金塊強奪で、父を殺されたアシリパは、仇討ちのため、杉元と行動をともにするようになる。軍隊や新選組の者たちが、それぞれの思惑を持って金塊を追う……。
日露戦争の悲惨な状況を、教科書では習ったけど、日本がロシアと戦争した歴史を思い出す。全体的にアクションたっぷりだけど、残虐なところもありました。笑いも入れているけど、そんなに笑えません。原作漫画は読んでいませんが、話としてはまだ障りの部分だと感じました。今度も制作していくのでしょう。「キングダム」もあるし、今度「陰陽師0」も公開するし、山﨑賢人さん、忙しいですね。「ゴールデンカムイ」の見どころは華麗なアクションもあるけど、アイヌ文化や、野生動物の料理なども、興味深いです。
面白かったけど「キングダム」の方が好きかな。今後の展開に期待します。

★★★☆☆ 3+

コット、はじまりの夏2024/02/06



「コット、はじまりの夏」 ヒューマントラストシネマ有楽町
1981年、アイルランドの田舎町。大家族の中で暮らす引っ込み思案なコット(キャサリン・クリンチ)は、夏休みに親戚夫婦にあずけられる事になった。優しく歓迎してくれるアイリン(キャリー・クロウリー)と、口下手な夫のショーン(アンドリュー・ベネット)。家事を手伝ったり、ショーンと一緒に子牛の世話をしたりする。2人の温かな愛情を受けて、コットは変わっていく……。
コット役の子、キレイ。無口な少女なんだけど、瞬きやまなざしで、心情を表していてすごい。全体的に静かでゆっくりした展開なんだけど、とっても良かったです。性格は全然違うけど「赤毛のアン」みたいな感じがした。家族みたいになっていくから。よくわからないのは、本当の家族が冷たい事。特に父親はクズ男だった。そして嫌なご近所さんも登場する。ショーンに言われて郵便受けに手紙を取りに行くコットですが、家から郵便受けの距離が驚くほど離れていたなぁ。

★★★★☆ 4+


ヒューマントラストシネマ有楽町では、コラボメニューで、じゃがいものスープが売っていたので、映画を観ながらいただきました。

哀れなるものたち2024/02/05



「哀れなるものたち」 TOHOシネマズ六本木
天才外科医ゴッドウィン・バクスター(ウィレム・デフォー)によって、胎児の脳を移植された女性ベラ(エマ・ストーン)。体は大人でも赤ん坊の行動をする。それでも成長著しいベラは放蕩者のダンカン(マーク・ラファロ)に誘われて、駆け落ち同然で、旅に出る。
さすがはヨルゴス・ランティモス監督、ヘンテコこの上ない、不思議な世界でした。カラーとモノクロが自然に混ざり合っていて、幻想的な美しい映像でした。女性の生き方を問いかけます。解剖シーンなどがリアルで、苦手な人もいるかもしれません。R18+指定で、主役のエマ・ストーンは、惜しげもなく魅せてくれます。制作にも参加していてるそうです。
フランケンシュタインみたいなところもありました。「私が、生きる肌」と言う映画もちょっと思い出しました。いつもパフスリーブのファッションで、似合っていました。誰にとっても見た事がない世界です。テレビ放送はできないような内容なので、気になる人は見に行きましょう。

★★★★☆ 4+