ブレードランナー ファイナル・カット2017/10/21

ブレードランナー ファイナル・カット
「ブレードランナー ファイナル・カット」 丸の内ピカデリー
2019年、惑星移住が可能になった未来。レプリカントと呼ばれる人造人間が謀反を起こし、地球に侵入。レプリカント専門の捜査官“ブレードランナー”のデッカード(ハリソン・フォード)は追跡を開始する。一方、彼は製造元のタイレル社でレイチェル(ショーン・ヤング)というレプリカントに会い、心を通わせていく…。
公開当時も話題になりました。リドリー・スコット監督の代表作。
もうすぐ、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が撮った続編が公開されるので、おさらいに見ておきました。テレビで見たような気がするけど、あいまいだったし、すっかり忘れています。爆音映画祭の上映だったので、いったいどんなに爆音なんだろうとドキドキして行きましたけど、うるさいくらいの音量ではなくで、音が大きくて迫力あるという程度でした。
舞台が2019年のロスアンゼルスらしいけど、2019年と言ったら、現実ではすぐそこまできていますね。酸性雨が降り続く世界で、日本とアジアが混ざっているような不思議な未来です。日本語の看板が多いので、日本人はつい読んでしまいます。
大きいスクリーンで見たこともあり、とても芸術的に感じました。なんといっても独特の世界観がよくできていています。今の技術だったら、もっとすごいのができるとは思うけど、当時は斬新だったと思います。
当たり前だけど、ハリソン・フォードが若いです。ルトガー・ハウアーやダリル・ハンナがレプリカント役で、不気味さもあって、サスペンスタッチでした。そしてショーン・ヤングとの関わりは、結構ロマンチックな映画だったのだなぁと思いました。印象が変わりました。

★★★★☆ 4

アウトレイジ 最終章2017/10/17

アウトレイジ 最終章
「アウトレイジ 最終章」 TOHOシネマズ新宿
関東最大の暴力団組織・山王会と関西の雄・花菱会との抗争後、韓国に渡った大友(ビートたけし)は日本と韓国を牛耳るフィクサー、張会長のもとにいた。花菱会幹部の花田(ピエール瀧)は取引のためやって来た韓国でトラブルを起こして張会長の手下を殺してしまい、張グループと花菱は緊張状態へと突入する。激怒した大友は日本に戻り、過去を清算する好期をうかがっていた。その頃、花菱会ではトップの座をめぐる幹部たちの暴走がはじまっていた。
北野武監督・主演で裏社会に生きる男たちの抗争を描いたバイオレンス映画「アウトレイジ」シリーズの3作目にして、完結編。
北野武作品の中では好きなシリーズです。ハードなバイオレンスの中にも、笑えるところがあります。今回はトップを狙う者たちのいろいろな組の思惑が絡みあってちょっと複雑になっていました。若い下っ端などもいっぱいいて、えーと、どこの組の人だったっけ?と思っちゃったし、前作の因縁についても、忘れてしまっているところもありました。いつも通り女っ気はほとんどなく、娼婦的な脇役しか出ていなかったです。男ばかりの映画で、年齢層も結構高っかたです。
これでこのシリーズも終わってしまうのだなぁと、感じました。ヘンに復活するよりも、潔いよく完結して良かったのだと思います。
前2作に比べると、バイオレンスも、笑いも控えめでしたけど、面白かったです。

★★★★☆ 4

ボブという名の猫 幸せのハイタッチ2017/10/14

ボブという名の猫 
「ボブという名の猫 幸せのハイタッチ」 シネスイッチ銀座
ロンドンでミュージシャンを目指すジェームズ(ルーク・トレッダウェイ)は、夢を果たせず、薬物に依存、家族にも見放され、ホームレスとしてどん底の生活を送っていた。そんな彼のもとに迷い込んできた一匹の猫。足をケガしていたその猫はボブと命名され、病院へ連れて行って看病することになった。ストリートミュージシャンとして小銭を稼いで食いつなぐジェームズは、猫を連れて行くと、多くの人が足を止めてくれて人気になる…。
ボブと出会ったことで薬物依存から立ち直り、再生していった男の実話を基にしています。猫のボブ役は実際のボブが出演しています。ご本人が演じている?というわけですが、この猫のボブはとっても利口です。人間の言葉がわかっているような感じもしちゃいます。ジェームズが、助けを必要としていることまでもが、わかっているのではないかと。1人の意志では、薬物を断ち切ることができなかったかもしれないけど、近くで見守る者がいて、愛情を注ぐ対象があるというこが、彼を変えていったのだと思います。

★★★☆☆ 3+

ポルト2017/10/12

ポルト
「ポルト」 新宿武蔵野館
ポルトガル第2の都市ポルト。アメリカ人のジェイク(アントン・イェルチン)と、考古学を研究するマティ(ルシー・ルーカス)は、出会った瞬間に惹かれあい、情熱的な一夜を過ごす。ジェイクはマティに夢中になるが、マティには別に恋人がいた…。
過去と未来が混じり合って、あの夜が特別な一夜であったことを思わせるほろ苦いラブストーリー。
説明が少なくて、過去の話なのか、未来の話なのかがわかりにくいところはありました。でも、ポルトという街がとても魅力的でした。街並やカフェ、レストラン、マティの家の窓から景色は、おしゃれです。ポルトガルへ前から行ってみたいと思っている私には興味深かったです。
そして、主人公のアントン・イェルチンは27歳の若さで2016年に亡くなっていると知っていて見ていると、なんともせつないです。この映画はアントンに捧げられています。
マティ役のルシー・ルーカスも美しくて、見る価値ありですが、静かな映画なので、疲れている時に見ると意識を失うかもしれません。

★★★☆☆ 3

ドリーム2017/10/08

ドリーム
「ドリーム」
ソ連とアメリカの宇宙開発競争が繰り広げられていた1961年、NASAに、ロケットの打ち上げに必要不可欠な計算を行う黒人女性グループがいた。なかでも天才的な数学の才能をもつキャサリン(タラジ・P・ヘンソン)は、宇宙特別研究本部の計算係に抜てきされるが、白人男性ばかりのオフィス環境は、キャサリンにとって決して心地よいものではなかった。一方、ドロシー(オクタビア・スペンサー)とメアリー(ジャネール・モネイ)もそれぞれ、黒人であるというだけで理不尽な境遇に立たされるが、それでも3人はひたむきに夢を追い続け、やがてNASAの歴史的な偉業に携わることとなる。
中心となる3人の女性はとても優秀なのだけど、この時代はまだ人種差別や偏見が強かったので、苦労しています。そう思うと時代はずいぶん変化してきています。優秀ならば、男性も女性も関係なく、昇進したり、昇給したりする時代になってきていると思います。でも、現代でも男性と女性の格差は日本でもあると思っています。多くの会社が役職者や役員は男性の方が多いのが普通です。
苦境に立ちながらも、頑張る3人見ていると、応援したくなるし、共感できます。偏見を持っている白人女性でキルステン・ダンストが出演していたけど、見るのが久しぶりだったので、アップになるまでわからなかったです。ちょっと感じも変わっていました。
実力を示して、だんだんと周囲の見る目も変えていった女性たち、こういう苦労があって、その後に多くのことが変わっていったパイオニア的な人たちだと思います。実際にこれらの女性たちなしに、宇宙から生還できたかどうかわからないです。宇宙開発に貢献し、差別的な態度も改めさせていく、それがl小気味よい音楽にのって展開されていて、気持ち良い映画でした。私は好きです。3人の友情も良かったです。

★★★★☆ 4+

エタニティ 永遠の花たちへ2017/10/06

エタニティ 永遠の花たちへ
「エタニティ 永遠の花たちへ」 シネスイッチ銀座
19世紀末のフランス。結婚したヴァランティーヌ(オドレイ・トトゥ)は、多くの子どもに恵まれ、夫婦の絆も深まっていく。戦争や病で子どもたちを失うという悲しみを乗り越え、無事に成長した息子のアンリ(ジェレミー・レニエ)が幼なじみのマチルド(メラニー・ロラン)と結婚したことに喜ぶ。マチルドは従姉妹のガブリエラ(ベレニス・ベジョ)と幼い頃から仲が良く、近所に住んで夫婦や家族同士のつながりも深い。賑やかで幸せな日々が続くのだが…。
「青いパパイヤの香り」「夏至」のトラン・アン・ユン監督。「ノルウェイの森」以来6年ぶりの新作です。
トラン・アン・ユン監督の優雅さと、映像の色のトーンが大好きです。この映画はまるで絵画を観るように、うっとりと鑑賞できます。
オドレイ・トトゥ、メラニー・ロラン、ベレニス・ベジョと、私の好きな女優さんばかりで、豪華でした。年月とともに、年を重ねたメイクをしているのだけど、それがみごとでした。
人生は幸せなこともあるけど、生きている限り、逝く人をおくることでもあるのだなと思いました。愛する人の死の後に、過去の幸福だったところが挿入され、時間が前後したりしますが、人生を彩っていることがわかります。遠い昔のことでも、鮮明に色鮮やかに昨日のことのように思い出せるものだということなのかもしれません。
世代を超えて、命や思いが受け継がれていくことを感じさせられました。

★★★★☆ 4+

ジュリーと恋と靴工場2017/10/04

ジュリーと恋と靴工場
「ジュリーと恋と靴工場」 シネスイッチ銀座
25歳のジュリー(ポーリーヌ・エチエンヌ)は仕事も、お金もない。やっとのことでフランスのロマン市にある高級靴メーカーの工場での仕事に就くことができた。まだ試用期間だったが、工場は近代化の煽りを受け、閉鎖の危機に直面していた。居場所を失うことを恐れた靴職人の女性たちが抗議のためパリの本社へと乗り込み騒動を起こし、ジュリーもこの騒動に巻き込まれてしまう。
なつかしい感じのフレンチミュージカルでした。フランス映画というのは知っていたけど、こんなに歌って踊るとは思わなかったので、驚きました。淡いパステルカラーが中心のオシャレな色合でしたが、ちょっと暗めで、古めかしさがあります。昔の映画を見ているみたいでした。ステキな靴がいっぱい出てきました。主人公にはあまり共感できなかったです。でもミュージカルは好きなので、見れて良かったです。

★★★☆☆ 3

ナミヤ雑貨店の奇蹟2017/10/03

ナミヤ雑貨店の奇蹟
「ナミヤ雑貨店の奇蹟」 丸の内ピカデリー
2012年。養護施設出身の敦也(山田涼介)、翔太(村上虹郎)、幸平(寛一郎)は悪事を働いて1軒の廃屋に逃げ込む。そこは、かつて町の人々から悩み相談を受けていた「ナミヤ雑貨店」だった。現在はもう廃業しているはずの店内で一夜を過ごすことに決める3人だったが、深夜、シャッターの郵便受けに何かが投げ込まれたことに気づく。投げ込まれていたのは1980年に書かれた悩み相談の手紙で、敦也たちは戸惑いながらも、当時の店主・浪矢(西田敏行)に代わって返事を書くことにする。やがて返事が届き、その雑貨店が過去と現在が繋がる不思議な空間であることに気が付く…。
東野圭吾の原作を読んで面白かったのを覚えていますが、細かい内容は忘れていました。時空を超えた話であるだけでなく、養護施設、雑貨店の浪矢、相談する人々にも繋がりがあって、面白い話でした。時代がいろいろ移り変わり、1960年代から始まるので、いかにも昭和っぽい商店街や、子どもたちなど、懐かしさもありました。
浪矢さんは、深刻な相談にも丁寧に向き合って回答していたということがわかります。その結果がどうなったのか、未来の人まで変えていきます。

★★★☆☆ 3+

僕のワンダフル・ライフ2017/10/01

僕のワンダフル・ライフ
「僕のワンダフル・ライフ」TOHOシネマズ日劇
ゴールデン・レトリバーの子犬ベイリーは、自分を可愛がってくれる少年イーサンと固い絆で結ばれていく。やがて寿命を終えたベイリーは、生まれ変わりを繰り返し、イーサンに会いたいと願うが、なかなかイーサンに遭遇できない。
ようやくイーサンに出会えたベイリーは、何をするべきか考える…。
なんと言っても、犬が可愛らしいです。犬の一人称で語られます。犬の気持ちというのは、こういうものだろうか、単純で純粋で楽しいです。何度か生まれ変わるため、死んでしまうシーンが、哀しいけど、いろいろな犬に変わります。どの犬も違う可愛らしさがありました。それぞれの犬生で出会う飼い主さんとの日々があり、人の役に立っている愛すべきわんちゃんでした。警察犬のところで、私は一番泣けました。泣けるところもあるけど、笑いもあって、良かったです。
「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」「HACHI 約束の犬」なども監督しているラッセ・ハルストレム監督。絶対犬好きなんでしょうね。

★★★★☆ 4

あゝ、荒野 前篇2017/09/27

あゝ、荒野 前篇
「あゝ、荒野 前篇」 よみうりホール(試写会)
2021年の新宿。少年院帰りの新次(菅田将暉)は、兄貴分を半身不随にした元仲間・裕二(山田裕貴)への復讐を誓っていた。ある日彼は、街で偶然出会った吃音で赤面対人恐怖症の健二(ヤン・イクチュン)と一緒に、「片目」こと堀口(ユースケ・サンタマリア)からボクシングジムへ誘われる。新次は復讐を果たすため、健二は内気な自分を変えるため、それぞれの思いを胸にトレーニングに励む…。
「二重生活」の岸善幸監督で、原作は寺山修司の長編小説。
菅田将暉と「息もできない」の監督主演のヤン・イクチュンが中心なんですが、それぞれに事情を抱え、人間関係が混み合っています。前後篇と分かれているのに、前篇だけで157分あります。でも、笑いもあって、それほど長くは感じなかったし、後篇も是非見たいと思うような面白さでした。省略してもよいのではと思うシーンもあったけど、これから関わりがあるのかもしれないし、後篇を見てみないとわからないです。
新宿らしさで「さようなら歌舞伎町」のような雰囲気と、ボクシングの部分は「ボックス!」の印象を受けました。後篇は気弱で試合でも目をつぶってしまうようなヤン・イクチュン(リングネームはバリカン健二)が、どのように変貌していくのか、彼の中に芽生えつつある複雑な感情も気になります。

★★★★☆ 4+