ラ・ラ・ランド2017/03/22

ラ・ラ・ランド
「ラ・ラ・ランド」 TOHOシネマズシャンテ
女優を夢みるミア(エマ・ストーン)と、売れないジャズピアニストのセバスチャン(ライアン・ゴズリング)は、最悪の出会いで反発しあっていたが、何度か顔を合わせるうちにいつしか恋に落ちていく。お互いの才能を信じ、仲睦まじい日々が続くが、夢に対して限界を感じ始める…。
冒頭から洗練された歌とダンスで、期待が高まります。ライアン・ゴズリングが歌もダンスもピアノも上手でした。もちろん、エマ・ストーンもキュートでした。この2人の組み合わせで良かったです。
監督は「セッション」で一躍注目を集めたデイミアン・チャゼル。「セッション」で怪演し、アカデミー賞助演男優賞を受賞したJ・K・シモンズは、思ったほどたくさん出ていなかったです。
今作でもアカデミー賞監督賞、エマ・ストーンが主演女優賞を受賞しています。
往年のミュージカル映画っぽさを感じさせつつも、斬新なところもありました。おそらく長回しで撮影しているらしいところが素晴らしいです。
夕暮れや、夜のシーンなどが好きです。映像の構図がよく考えられていて、ファッションを含めて、色合いがおしゃれです。
話はありがちかもしれないけど、恋におちていく過程とか説得力もあって、女子が好きそうな映画です。でも、ほろ苦さが残る映画でした。あと予告映像とかで見たシーンが多いので、驚きは少なかったです。これがここで出てくるのかと考えてしまいます。予備知識が全くなかったら、おしゃれでファンタジックな映像の数々がもっと新鮮に映ると思います。

★★★★☆ 4+

わたしは、ダニエル・ブレイク2017/03/21

わたしは、ダニエル・ブレイク
「わたしは、ダニエル・ブレイク」  新宿武蔵野館
イギリス北東部ニューカッスル。心臓発作にみまわれ働けなくなったダニエル・ブレイク(デイブ・ジョーンズ)は、国からの援助を受けようとしたが、複雑な制度のため満足な援助を受けることができないでいた。シングルマザーのケイティ(ヘイリー・スクワイアーズ)も2人の子どもを抱えながら、援助金がおりずもめていたところを、ダニエルに声をかけられて親しくなる。家の修理をしたり助けてあげるダニエルだったが、ケイティ同様に厳しい銀実に追い詰められていく。
外国の話だろうけど、どの国にも同じことがあるように思えました。本当に必要な人のもとへ援助が届いていなくて、お役所は、事情を考慮しないで、通りいっぺんの対応をしている場合もあるのではないでしょうか。
引っ越してきて、知り合いもいないケイティにとっては、ダニエルのことが何よりも心強かったと思います。ダニエルにとっても、娘や孫のような存在になったのだと思います。ダニエルの周囲にはご近所つきあいや、元職場の仲間など、気にかけてくれるのは救いです。社会のしくみからすべり落ちて困っている人々が、助け合っているのを見ていると、強く応援したくなります。
この映画を見ると、貧困に苦しむ人々を支援する団体に、有料入場者1名につき50円寄付されるのだそうです。
監督はイギリスの巨匠ケン・ローチ。本作品で2回目のカンヌ映画祭の最高賞パルムドールを受賞しています。

★★★★☆ 4

タレンタイム 優しい歌2017/03/19

タレンタイム 優しい歌
「タレンタイム 優しい歌」 シネアーツ試写室(試写会)
マレーシアのある高校で、音楽コンクール“タレンタイム”が開催される。ピアノを弾きながら歌うムルー、二胡を演奏するカーホウ、オリジナル曲で参加する歌とギターが上手なハフィズらが、オーディションに合格。練習やリハーサルへ行くために、ムルーをバイク送迎することになった耳の聞こえないマヘシュはムルーと恋に落ちる。ハフィズが転入してきて、成績トップを奪われたカーホウは、複雑な感情を持っていた。ハフィズの母は闘病のために入院している。マレー系、インド系、中華系、民族や宗教の違いやわだかまりを抱えながら、いよいよコンクール当日を迎える…。
出場する学生たちには、困難や苦悩があるけど、悲劇の近くにもささやかな人生の喜びもあります。厳しい現実があっても、宗教や民族の壁を越えていく希望があるように思いました。
映画を彩る音楽もタイトルにもあるように優しい歌ばかりで、とても良かったです。
女性監督のヤスミン・アフマドは、2009年にこの映画が公開された直後に脳内出血により緊急入院し、51歳で急逝。この作品が遺作となっています。
民族や、宗教の違いで交際を反対される事は、日本人にはあまりないかもしれないけど、この映画の若者たちの気持ちは、すごく理解できました。手話で語るマヘシュの感情はストンと心に響いてくるし、入院中の母の言葉は素晴らしいです。セリフがどれも良かったです。その母に寄り添ってきてくれる車椅子の男の人も、それほど出てこないけど、天使のような人でした。
静かに感動し、映画にひたりながら、試写室を後にしました。

★★★★★ 5

公式サイト
   ↓
http://www.moviola.jp/talentime/

ストロングマン2017/03/17

ストロングマン
「ストロングマン」 ユーロライブ(試写会)
ギリシャのエーゲ海でクルージングを楽しむ6人の中年男性。帰港するまでの間、6人の中で誰が最高の男(ストロングマン)かを決めるゲームがスタートする。お互いを評価しあい、知識やコレステロール値、棚の組み立ての早さ等々競いあいます。ノリで楽しんでいるのかと思ったら、次第にムキになっていきます。
おっさんしか出てこないし、抜きんでた人がいなくて、誰が主人公というわけでもない。普通のおじさんたちに見えました。友人同士でバカンスを楽しんでいるのだろうけど、年齢はバラバラ。6人を把握するのに時間がかかってしまいました。ドクターとその娘婿、娘婿の兄弟もいて、見ているうちにだんだんわかってきました。群像劇なんだけど、コメディタッチ。大人なのに、子どものように男同士の争いにマジになっちゃっていました。ギリシャ映画で、日本やハリウッド映画とは全然違うので、正直言って笑いどころがよくわからなかったです。ギリシャ版の「バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~」みたいなのかも。

★★☆☆☆ 2+

モアナと伝説の海2017/03/15

モアナと伝説の海
「モアナと伝説の海」 TOHOシネマズ日劇 字幕版
かつて世界を生んだ命の女神テ・フィティの心が、伝説の英雄と言われたマウイによって盗まれ、世界に闇が生まれた。海を愛する少女モアナは、生まれ育った島の危機を救うため、マウイを探し出して、テ・フィティの心を返す冒険に出る。
予告編で見たモアナの幼少期の映像は、冒頭のところだけなのだけど、とってもかわいかったです。みるみる成長し、強い意志を持った女性に成長。マウイと会って、一緒に冒険をすることで、更に成長していきます。耳に残る歌が何度も流れて、「アナと雪の女王」の時のようにヒットしそうです。ミュージカル仕立てでした。
話も王道と言えば王道だけど、とても工夫されていて、面白かったです。途中に待ち受ける海賊!?も、一見怖くなくて、小さいお子様でも楽しく見れそうでした。海の美しさ、勢いよく漕ぎ出す船の迫力など、大きいスクリーンで見ると感動します。
やっぱりディズニーは良いですね。「美女と野獣」も見たいです。

★★★★☆ 4

アサシン クリード2017/03/14

アサシン クリード
「アサシン クリード」 TOHOシネマズ日劇
死刑囚カラム・リンチ(マイケル・ファスベンダー)は、目覚めると研究所にいて、アニムスという装置を使い、祖先の記憶を甦らせられる。
カラムはルネサンス期のスペインでテンプル騎士団に立ち向かう伝説のアサシン教団アギラール(マイケル・ファスベンダー2役)の子孫だった。禁じられた秘宝“エデンの果実”のありかを知る歴史上最後の人物。カラムは自分の遺伝子に隠された人類の歴史を変える秘密を知る。
スピード感あふれるダイナミックなアクションの連続でした。特に空撮が多くて、空から昔のスペインの街並を見るのが爽快でした。あと、高い所からダイブするシーンも、見どころです。身体ひとつで、建物に登ったりするパルクールがいっぱい見れます。
マイケル・ファスベンダーは、かっこ良かったです。アサシン教団の服装がおしゃれでした。フードをかぶって、裾の長い服で、それが体の動きに合わせてなびきます。
出演者も豪華でした。エデンの果実のありかを探すため研究しているのがジェレミー・アイアンズとマリオン・コティヤール親娘。シャーロット・ランプリングも出ていました。アギラールと一緒に戦う女性アサシンをアリアンヌ・ラベッドが演じていて、これまたかっこ良かったです。
テンプル騎士団とアサシン教団の争いや、エデンの果実がいったいどういうものかなどは、あんまりよくわからなかったですが、15世紀のスペインの様子など、絵画のようで、歴史絵巻を見ているようでした。
謎解きってほどじゃないけど、エデンの果実が今はどこにあるのかをめぐって、「インフェルノ」みたいな感じもしました。でも、結構あっさりと手に入ったように見えました。先祖の追体験とか、それが他の人にも見えるというのもありえないし、映画ならではかなと思いました。

★★★☆☆ 3+

お嬢さん2017/03/12

お嬢さん
「お嬢さん」 TOHOシネマズシャンテ
1930年代日本統治下の韓国。日本人華族令嬢・秀子(キム・ミニ)のもとへメイドとして雇われたスッキ(キム・テリ)。実は伯爵を名乗る詐欺師(ハ・ジョンウ)と結託していて、秀子を騙して莫大な財産を手に入れようとしている。
人里離れた土地に建つ屋敷で、支配的な叔父の上月(チョ・ジヌン)と暮らす秀子のもとで、メイドとして働きはじめる。献身的なスッキに心を開いていく秀子、スッキもまた秀子に心惹かれるていく…。
3部構成になっていて、A面とB面のようにスッキから見た話と、秀子から見た話が語られ、最後に結末が提示されます。
驚くのがほとんどが日本語で話していること。韓国語の時だけ字幕が出るのだけど、だいたいは日本人には理解できます。
日本風だけど、日本じゃない不思議な豪邸で、そのビジュアルは見ていて面白いです。ちょっと間違った日本みたいなところはあるけど、すごく興味深いです。
色っぽいシーンもあるけど、結構きれいめで、芸術的でした。
原作はサラ・ウォーターズの小説「荊の城」で、ヴィクトリア朝のロンドンの話を、設定を変えて映画化しています。
日本人だと日本語に違和感があって気になってしまうかもしれないけど、ヨーロッパの人がこの映画を見たら、エキゾチックに感じて面白がりそうです。
主役となる2人の女性がきれいで良かったです。
面白いから見てねと思うけど、成人指定です。テレビでは放送できそうにないので、18歳以上の方は映画館でどうぞ。

★★★★☆ 4-

公式サイト 予告編を見たら見たくなりますよ。
  ↓
http://ojosan.jp/

フレンチ・ラン2017/03/07

フレンチ・ラン
「フレンチ・ラン」 渋谷シネパレス
革命記念日前夜のパリ市街で爆弾テロが発生。CIAのアウトロー捜査官ブライアー(イドリス・エルバ)は、容疑者として浮上したスリのマイケル(リチャード・マッデン)を確保。しかし、マイケルは盗んだバッグに爆弾が入っていたことを気がつかずに処分しただけだった。マイケルのスリの腕前を買ったブライアーは、濡れ衣を晴らすためにも協力するように強引に持ちかける。
CIA捜査官と事件に巻き込まれたスリがテロ事件や陰謀を暴くバディムービー。
よくありそうな話かもしれないけど、舞台がパリというだけでも、街並がかっこよかったし、アクションも激しくてみどころがありました。
期待を裏切らない面白さでした。いかにも映画らしい作品。
捜査官のブライアーは、上司の制止も聞かずに、無茶するタイプ。マイケルの方は、鮮やかなテクニックでスリを成功させるので、それを見るのが面白いです。何度も危険な目にあいながらも、いつしか心が通じあっていくような気がしました。絶対面白いと思うけど、ちょっとマイナーでしょうか。公開映画館が少ないし、すいていました。でも拾い物ですよ。

★★★★☆ 4

SING シング2017/03/04

SING シング
「SING シング」 一ツ橋ホール(試写会) 日本語吹替版
コアラのバスター・ムーンが経営するムーン劇場は、観客が減り倒産の危機を迎えていた。劇場の再起を賭け、歌のオーディションを開催。歌手を夢みるパンクロック少女・ハリネズミのアッシュ、ギャングの手伝いをさせられているゴリラのジョニー、家事と子どもの世話にあけくれる主婦・ブタのロジータ、極度のあがり症・ゾウのミーナなどが集結した。それぞれに問題を抱えているが、個性的なメンバー。人生を変えるチャンスは訪れるのか…。
笑いもふんだんにあって、歌のステージも、楽しかったです。残念なのは、吹替えだったことです。好みの問題かもしれないですが、マシュー・マコノヒーやリース・ウィザースプーンなど、オリジナルの声優が豪華だったので、惜しい気がしました。歌の迫力とかも違うのかもしれません。ブタのロジータが良かったです。25匹の子ブタのお母さんで、毎日大変だけど、愛情たっぷりです。そんな専業主婦でも、自分として輝きたいと思っています。閉店間近のスーパーで、買い物しながら踊るところが良かったです。最後まで楽しく見れたけど、大きな感動はなかったです。

★★★☆☆ 3+

コール・オブ・ヒーローズ 武勇伝2017/03/02

コール・オブ・ヒーローズ 武勇伝
「コール・オブ・ヒーローズ 武勇伝」 神楽座(試写会)
1910年代、内戦下の中国。自警団に守られ平和に暮らしていた村に、虐殺と略奪を繰り返しす軍閥が迫っていた。特に総帥の息子(ルイス・クー)は冷酷非道ぶりを発揮。3人を射殺し、自ら逮捕される。自警団のヤン団長(ラウ・チンワン)は、死刑を決めるが、将校のチャン・イー(ウー・ジン)が現れ釈放を要求、拒否すれば村民を皆殺しにするという。ヤンは拒否するも、村人が許さずヤンは捕えられる。流れ者のマー・フォン(エディ・ポン)をはじめ、正義を貫く者たちが立ち上がる。
古き良きカンフー香港映画が装いも新たに帰ってきました。アクション監督はサモ・ハン(・キンポー)なので、納得です。監督は「新少林寺 SHAOLIN」「レクイエム 最後の銃弾」のベニー・チャン。
華麗なカンフーアクションと、意外な展開もあって、楽しめました。笑いどころもいっぱいあるのです。流れ者のマー・フォンは漫画のようなキャラクターで、眠っているとなかなか起きず、目かくしをして、馬が向かったところへ行きます。実はメチャクチャ強いのです。素手、銃撃、刀での戦い、ワイヤーアクションもありました。またも悪役のルイス・クーは「ドラゴンXマッハ!」で見たばかり。ウー・ジンは「ドラゴンXマッハ!」では主人公だったけど、今回は悪党側の人間でした。「激戦ハートオブファイト」のエディ・ポン演じるマー・フォンの元兄弟子という設定で、対立していきます。いろんな人達の対決シーンの見せ場が何度もあります。ベースは西部劇っぽい内容だとは思います。人にすすめたくなる映画でした。公開は6月10日です。

★★★★★ 5-