転迷 隠蔽捜査42014/10/10

転迷
「転迷 隠蔽捜査4」 今野 敏・著 新潮文庫
近隣署で外務省職員の殺人事件が起き、担当署内では悪質なひきにげ事件が発生、放火、覚せい剤捜査など、事件が重なる大森署。
更に署長の竜崎伸也の娘の恋人が航空事故に巻き込まれたかもしれないという。捜査をめぐる他省庁とのトラブルも発生し、難題の連鎖に対処し続ける竜崎。そのうちにバラバラの事件が関わりがあることに気がついていく…。
隠蔽捜査シリーズ4巻なんだんけど、3.5というのもあるので、5冊目の本を読み終えました。読んでみるとドラマでやっていた内容でしたが、原作の方が複雑でした。いろんな問題の板ばさみ状態になるが、自分の信念で試練に立ち向かっていくと、激昂していた人や、折り合いの悪かった人にも認められてくるので、気持ち良いです。
降格人事を受けたもののキャリアで、親しみにくい主人公がだんだん魅力のある愛すべきキャラクターに感じていくのです。竜崎のことを理解できず、ぶつかっていた登場人物と一緒で、知れば知るほど、頭脳明晰で決断力もあって、責任もとる理想の上司という感じなんでしょうか。実際に上司だったら大変かもしれないけど、尊敬できる人だと思います。