ミラクルツインズ2012/10/08

ミラクルツインズ
「ミラクルツインズ」の試写会へ行ってきました。
日系アメリカ人の双子のアナとイサ(アナベルとイサベル)は、CFと呼ばれる先天性の肺の難病(嚢胞性線維症)。肺の移植によって、苦難を乗り越えるのですが、小さい頃からの写真や映像、現在のインタビューによって構成されているドキュメンタリーです。
母親が日本人なので、日本の風景も出てきて、アメリカと日本の移植環境の違いなども語られます。日本は医療技術はありながらも、世界からはかなり遅れていることがわかります。脳死問題や日本人の死生観などもあり、日本ではなかなか移植が受けられず、募金を集めてアメリカへ行くということも、よくニュースで伝わってきますね。意志表示でドナーカードを持つ人も少ないのが現状です。
CFの人は十代で亡くなってしまう人も多いので、アナとイサは、双子がともに移植によって元気になったために、積極的にドナー登録の意義や、CFという病気について知ってもらうための活動をしています。94分という短い映画ですが、状態がよくわかり、生きることをあきらめず、ポジティブに病気に向き合う姿がわかります。
音楽と映像がファンタジックな感じになっていて、姉妹の魅力もあるけど、最後まで惹きこまれました。
チラシはシャボン玉を吹いていますが、健康な肺を持って、呼吸できることこそが、喜びであること、シャボン玉に入っている空気は、ドナーからもらった大切な贈り物を見ることができるのです。
試写会の後に、アナとイサと、お母さんが登場し、トークショーと質疑応答がありました。健康そうで、なんでも気さくに質問に回答してくれていました。映画の中に出てくるCFの友達のその後のことも教えてくれて、良かったです。とても苦しそうに咳をしていて、移植の順番を待っている状態でした。いつもそばにいる母親の苦しい心情が想像できます。でも、今は元気になって、移植者の運動会(そういうものがあるのも知りませんでした)にも出ているそうです。

★★★☆☆