或る終焉2016/06/16

或る終焉
「或る終焉」 Bunkamuraル・シネマ
終末ケアの看護師デヴィッド(ティム・ロス)。患者に対する熟練の対応と献身さが見てとれる。それはちょっと異常なほど尽くしているようにも思える。まるで家族や恋人のように、接している。仕事以外ではランニングをしたり、ジムで身体を鍛えているが、全ては仕事のためにしているように思える。説明が少なくセリフも極端に少ない。音楽はなく、喧騒というか生活音だけがBGMのように聞こえる。
いったい、デヴィットはどんな人なのかと惹きこまれてしまった。それぞれの患者さんとの日々、末期がん患者から辛いから、もういっそ終わりにしてと頼まれる。離婚した元妻と娘とも会って、彼のことがだんだんわかってくると、急に衝撃が…。
インパクトが強すぎて、忘れらない映画になる。でも、人にはすすめにくい。カンヌ映画祭脚本賞を受賞しているから、良い話なんだろうか。
無音のエンドロールだったこともあり「愛、アムール」(ミヒャエル・ハネケ監督)という映画を思い出した。娘役のサラ・サザーランドは、キーファー・サザーランドの娘だそうです。

★★★★☆ 4-