平成大家族2019/09/21


平成大家族

「平成大家族」 中島 京子・著 集英社文庫
三十路のひきこもり息子と90歳過ぎの姑と共に、静かに4人で暮らしていた緋田夫婦。ある日、長女の夫が事業に失敗し、自己破産して、家族ごと居候。続いて、次女も離婚して出戻って来るのだが、実は妊娠していたことが発覚。4世代の大所帯になってしまう。平穏を愛する当主の思いをよそに、次から次と騒動が押し寄せる……。
家族のいろいろな人が語る、短編連作になっています。それぞれに悩みながらも、家族の形態は変化していって、どうにかなっていくような様子が面白かったです。 ひきこもりや認知症、不倫など、深刻な問題そうだけど、なんだかのほほんとしています。ひきこもりの長男は、外に出ないのに、恋人ができたりしていました。
結婚して家から送り出した娘たちは、人数が増えて戻ってくるわけですから、それなりに広い家のようです。困りながらも、懐が深い当主夫婦です。