冬の小鳥2010/10/12

冬の小鳥
「冬の小鳥」を観てきました。1975年韓国ソウル郊外。
9歳のジニは父と2人旅のつもりで連れて行かれたのは、養護施設だった。
父が迎えに来ることを信じて、待ち続けるジニ。
施設に馴染まずに、問題ばかり起こしてしまう。やがて、どんなに待っても
父が来ないということがわかってきて、幼いながら自分の気持ちに折り合い
をつけていこうとする。

9歳で自分のおかれた状況、運命を受け入れるというのは、簡単なことでは
ありません。その施設にいる子どもは、事情がある子どもばかり。
全体的に説明が少ない映画で、とてもシンプルな話なんですが、幼い少女
の心情がとても伝わってくるのです。
施設に入って以来、ジニはずっと悲しい顔ばかり。笑顔になるシーンは少な
いですが、笑うと本当にかわいらしいのです。
微妙で複雑な表情や、泣くところなど、演技とは思えなくて、本当の話を見
ているように感じました。
外国の夫婦の養女になって施設を出て行く子ども多く、その送り出す時に、
みんなで歌います。韓国語だけど、日本にもある歌でした。
他にもジニが歌う歌は悲しいけど、歌詞の内容にグッときます。
服装や施設の様子などは、なつかしい日本の風景に、とても似ています。
この映画は韓国とフランスの合作で、監督自身の実体験がベースになって
いるそうです。

★★★★☆

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