ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士2010/10/19

「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」を観てきました。
ネタバレにもなるかもしれないので、これから観る方はご注意ください。
少女失踪事件を解明する1作目は独立した話で、2、3作目は続いている内容
に感じます。でも、1作目を観ないと、主人公たちの性格や行動が理解しにく
いです。それに3作目に関連する、伏線も1作目に散りばめられています。
3作目はだんだんあきらかになってくるリスベット(ノオミ・ラパス)の過去
と彼女の存在を快く思わない人たちの対決の物語です。
2作目の最後に瀕死の重傷を負ったリスベットは、亡命した元スパイの父親に
絡んだ組織と対立する構造になるのですが、詳しくは書きませんが、リスベッ
トを子どもの時に、無能力者という烙印を押し、精神病院に閉じ込めた、不当
な扱いをした人々を相手に、名誉を回復するための戦いが、法廷で繰り広げら
れます。これは彼女のことだけではなく、女性蔑視に対する戦いのようにも感
じます。
リスベットは、髪を逆立て、鼻ピアスなどをいっぱい付けて、裁判に臨みます。
いわば、それがリスベットの戦闘態勢、戦闘服なのであります。
再びリスベットを精神障害として、閉じ込めようとする人たちに対して、理知的
に対応するリスベット。かっこいい。
リスベットを理解し、協力する人物たちが、証拠を集めてきます。
ミカエル(ミカエル・ニクヴィスト)はもちろん、ハッカー仲間も活躍。
ミカエルの妹がリスベットを弁護します。

正直、おじさんがいっぱい登場するので、どれが誰なのか混乱してきます。
みんな悪い人のように見えてしまいます。
リスベットを理解してくれる人いて、特にイケメンの医師とか、弁護士のアニ
カとか、ミカエルをはじめ、その人たちにハッキリとした感情を示すことがで
きないリスベットなんですが、観ている方は、そんな態度しかとれない彼女の
ことが、よくわかるのです。
リスベットにしては、それで十分感謝しているのですよ~と、こちらもハラハ
ラしますし、きっとその人たちも、わかってくれているのだと思います。
そういうことが理解できる大人向けな話ですね。
ハリウッドでリメイクが決定していますが、そういう微妙は空気はなくなって、
わかりやすい結末になってしまうんじゃないかなぁと思います。

★★★★☆