ゲルハルト・リヒター展 ― 2022/06/19
「ゲルハルト・リヒター展」 東京国立近代美術館
ドイツ・ドレスデン出身のゲルハルト・リヒター(1932-)。リヒターは油彩画、写真、デジタルプリント、ガラス、鏡など多岐にわたる素材を用い、具象表現と抽象表現を行き来しながら、人がものを見て認識するという原理に、一貫して取り組み続けてきました。
画家が90歳を迎えた今年2022年、画家が手元に置いてきた初期作から最新のドローイングまでを含む約110点、約60年の画業が紹介されています。
ドイツを代表する現代アートの巨匠ですが、私は映画「ある画家の数奇な運命」を観るまで知りませんでした。作品も今まで生で見たのは2点だけ。
東京都現代美術館の収蔵品と、先日の「自然と人のダイアローグ」で見た雲の絵です。
映画では、ナチ政権下のドイツで、芸術を愛する叔母の命を安楽死政策によって奪われた男が主人公。終戦後に東ドイツの美術学校へ行くのだが、叔母を死へ追い込んだ者との因縁、ベルリンの壁が築かれる当時ことも出てきました。映画は全てが真実ではないかもしれないのですが、映画の中で創作活動をするシーンに作品が出てくるのです。それに興味を持ちました。
写真から精密に描いた絵の上に、刷毛で表面を刷って、ピンボケのようなフォトペインティングシリーズ、抽象的な絵画にも、見えないイメージが隠れていたりします。
来館者は、若い方が多く、オシャレな人が多かったです。開催したばかりだけど、混んでいます。とても良かったです。
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