ある画家の数奇な運命 ― 2020/10/06
「ある画家の数奇な運命」 TOHOシネマズシャンテ
ナチ党政権下のドイツ。クルト・バーナート(トム・シリング)は、アートに造詣が深い叔母の影響で、幼い頃から絵画に興味を持つが、精神のバランスを崩した叔母はナチスの安楽死政策によりガス室に送られる。その後バーナートは芸術の道に進むが、愛した女性の父親は叔母を死に追いやった元ナチス高官だった。
「善き人のためのソナタ」のフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督が、現代美術界の巨匠ゲルハルト・リヒターをモデルに、ドイツの激動の時代を生きた芸術家の半生を描いた人間ドラマ。主人公クルト役を「コーヒーをめぐる冒険」のトム・シリングが演じていますが、その頃と変わらず若く見えます。
主人公の叔母を演じている女性がとってもきれいでした。
映画は189分とかなり長いのですが、面白かったので、それほど長くは感じませんでした。主人公たちがイチャイチャしているシーンが多いので、そこをもう少し削っても良い気がしました。運命の巡り合わせが秀逸で、義父のことを知らないまま妻となる人と出会って、恋愛もあり、画家として試行錯誤あり、美大での仲間たちとの様子なども描かれています。絵や作品も興味深いです。「善き人のためのソナタ」がとても良かったので、比較したらそちらの方が好きだけど、今回の作品も良かったです。
★★★★☆ 4+
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