浅田家!2020/10/13


浅田家!

「浅田家!」 TOHOシネマズ日本橋
浅田家の次男・政志(二宮和也)は、父の影響で幼い頃から写真に興味を持ち、やがて写真専門学校に進学。卒業制作の被写体に家族を選び、浅田家の思い出のシーンを再現した写真で学校長賞を受賞する。卒業後しばらくはくすぶっていたものの、再び写真と向き合うことを決意した政志が被写体に選んだのは、やはり家族だった。様々なシチュエーションを設定しては家族でコスプレして撮影した写真で個展を開催し、写真集も出版され、権威ある賞も受賞する。プロの写真家として歩み始めた政志は、全国の家族写真の撮影を引き受けるようになる。しかし、2011年3月11日、東日本大震災が発生。かつて撮影した東北に住む家族のことが心配になった政志は被災地に足を運ぶが、そこで家や家族を失った人々の姿を目の当たりにする。
中野量太監督はいつも家族をテーマにしているように思いました。この映画は実話をもとにしています。もともと写真集を見たことがあったので、面白い家族だなぁと思っていたので、どんないきさつでこういう写真を撮るようになったのかと、わかって面白かったです。あきれながらも、協力する兄に妻夫木聡、両親は平田満と風吹ジュン。配役も良かったですし、家族の持つ空気感が伝わってきます。映画にはいろいろな家族が出てきます。東日本大震災後、カメラマンでも被害の様子を写真におさめるのではなく、知り合いを捜しに行って、被害者たちの写真を洗って、返却するボランティアをします。そういうところがこの人らしいです。家が流されてしまった人達が捜しているのは、やはり家族の写真なのです。菅田将暉も出ていて、良いところを持っていきます。初めと終わりのつながりも、うまい構成で、良い映画を観れました。

★★★★☆ 4