花ひいらぎの街角2019/12/18


花ひいらぎの街角

「花ひいらぎの街角 紅雲町珈琲屋こよみ」  吉永 南央・著 文春文庫
珈琲豆と和食器の店「小蔵屋」を営むおばあさん、お草さん。
ある日、草のもとに旧友の初之輔から小包が届く。中身は彼の書いた短い小説に、絵を添えたものだった。
これをきっかけに初之輔と再会した草は、彼のために短編を活版印刷による小本に仕立て贈ることにした。そんな中、本作りを頼んだ印刷会社が個人データ流出事件に巻き込まれ、行き詰まる印刷会社を助けることに。その過程で、お草は印刷会社周辺の人々の過去に触れ、ある女性の死にまつわる〝不可解〟を解きほぐすことに……。シリーズ第6弾。
「小蔵屋」で働く体育会系女性の久実にも、縁談があったりしました。
シリーズにすっかり馴染んで、性格もわかるので、その周辺でどんなことが起きているのかと、興味が湧きます。人間関係はちょっと複雑で、つながりが多いです。小蔵屋のディスプレイや出てくる部屋の様子などを想像しながら読むのが楽しいです。サンドイッチ屋さんの焼き豚レタスサンドや、お草さんが作るホッとできるような家庭料理など、おいしそうです。
近くで起きる小さな事件の、絡まった糸を解きほぐしていくようなストーリー。

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