月まで三キロ ― 2025/04/05

「月まで三キロ」 伊与原 新 新潮文庫
「この先ににね、月に一番近い場所があるんですよ」。死に場所を探す男とタクシー運転手の、一夜のドラマ。ままならない人生を歩む人々の、一コマを優しく照らし出す6編の短編集。
短い話の中に、どの話も深い想いがありました。特徴はややマニアックな知識が詰まっている事です。天文、気象、科学など、知らない事がいっぱいあるけど、こちらは知識がなくても、すんなり読み進んでしまいました。話に繋がりはないですが、ハズレの話がなくて、すぐ忘れがちな短編でも、どれも印象深いです。好みは分かれるかもしれません。蘊蓄は多くても、結末はあまり書きすぎないかも。あえて余韻が残る話でした。
最近、直木賞を受賞した著者の前の作品です。
最近のコメント