ビッグ・ボーイズ しあわせの鳥を探して2012/07/10

ビッグ・ボーイズ しあわせの鳥を探して
「ビッグ・ボーイズ しあわせの鳥を探して」を観てきました。
1年間に北米大陸で見た野鳥の種類の数を競うアメリカ探鳥協会主催のコンテスト「ザ・ビッグ・イヤー」。時間と大金を注ぎこんで、参加するのは愛鳥家の夢。最高記録保持者のケニー(オーウェン・ウィルソン)は、自分の記録が破られないか心配で、また参加しているが、家のことはおろそかになってしまいがち。会社の社長であるスチュー(スティーブ・マーティン)も、仕事を退いて長年の夢だったザ・ビッグ・イヤーに参加。鳥の鳴き声を聞き分ける天災的な耳を持つブラッド(ジャック・ブラック)は、お金を貯めてオフィス業務もしながら、休暇を利用して参加。母は協力的だが、父親には認められていない。それぞれに家庭や仕事の問題はあるものの、好きなものにのめりこんでいる。
情報を集めながら、あっちこっちへ広い大陸を動き回る。野鳥に関する深い知識も必要で、みんな鳥オタクです。愛好家たちの熱心さは、見ていても面白いです。一番驚いたのが、このコンテストです。自己申告制で、写真などの記録も必要ないのです。優勝しても賞金も商品もなし。愛鳥家の雑誌に発表される名誉だけ。北米だけといっても広いので、40万キロ以上移動するし、移動費も宿泊費もかかるから、お金持ちじゃないとなかなかできない。参加は表明しなくていいみたいで、締め切りまでに申告するだけみたいです。こういう競技が実際にあるそうです。
このメンバーだったら、きっとお腹がよじれるほど笑っちゃうのかもと想像するけど、結構真面目なお話でした。雄大な大自然と美しい風景を楽しめました。鳥に限らず、好きなものに全てを費やしてしまう人はいっぱいいますよね。家族や恋人から見たら理解できないことかもしれませんし、その夢を応援してくれるような理解あるパートナーに恵まれている人も中にはいます。この映画はそんな大好きなもののために、夢中になっている子どものような大人たちの姿を描いています。オーウェン・ウィルソン演じるケニーは敵役的な感じです。ライバルを蹴落すためには、ちょっと意地悪もします。だからジャック・ブラックたちを応援したくなります。鳥が好きな人には更に楽しいかも、鳥のことがわからなくても、マニアックな世界を知ることができます。

★★★☆☆