ジーヴスの事件簿 大胆不敵の巻2012/07/12

ジーヴスの事件簿 大胆不敵の巻
「ジーヴスの事件簿 大胆不敵の巻」 P・G・ウッドハウス・著 文春文庫
“才智縦横の巻”に続いて2冊目を読みました。20世紀初頭。執事のジーヴスはいつも完璧な時間、完璧な濃さと温度の紅茶を携えて、主人であるバーティの部屋にやってくる。ロンドンの夏の暑さにウンザリしていたバーティは、友人ビンゴのいる田舎へ行くことにする。
イギリス人は本当に賭け事が大好きで、何でも賭けにしてします。牧師の説教の長さや、村の運動会の競技の結果まで。情報集めをし、お互いにライバルを蹴落そうと裏工作までします。ジーヴスは同業者から、情報を仕入れていて、問題解決に役立てます。面白いのが、バーティの服の趣味を快く思わない時のジーヴスは不機嫌です。バーティはおしゃれのつもりなんでしょうけど、ジーヴスには紳士らしくないと思えるようです。ジーヴスに助けてもらったバーティは、お礼のつもりか、その服を処分していいと言います。そう言われることを先に察知しているジーヴスはすでに処分してあるのです。