長ぐつをはいたネコ2012/03/22

長ぐつをはいたネコ
「長ぐつをはいたネコ」を観てきました。
無実の罪で街を追われたネコのプス(声・アントニオ・バンデラス)は、兄弟分のハンプティ・ダンプティと再会し、メス猫キティ・フワフワーテ(声・サルマ・ハエック)を仲間に加え、伝説の黄金の卵を探し当てようとする。汚名を晴らして、捨て猫だったプスを育ててくれた孤児院のイメルダや街の人の信頼を取り戻すために。しかし、そこに待っていたのは、想像を超える冒険と罠が…。
シュレックシリーズに出てくる長ぐつをはいたネコが、シュレックと出会う前の物語。ダンディなのに、ウルウルとした瞳を使って、人を手玉に取るプス。その子猫時代が明らかになります。話としてはジャックと豆の木や金のガチョウなどを題材にしているのですが、そういえばシュレックシリーズはおとぎ話がいろいろとごちゃ混ぜにしてある話だったなぁと。ハンプティ・ダンプティだってマザーグースやアリスのキャラだしね。
ラテンのリズムにのっての剣さばきや、逃走シーンなど3Dで楽しめました。プスが長ぐつをはくようになったいきさつもわかります。時々出てくる、猫特有のしぐさがまたかわいいんだわぁ。

★★★★☆

汽車はふたたび故郷へ2012/03/22

汽車はふたたび故郷へ
「汽車はふたたび故郷へ」を観てきました。
かつてソ連の一共和国だったグルジア。牧歌的でやんちゃな少年時代を経て、映画監督になった主人公ニコ。検閲や思想統制によって、思うように映画が作れず、自由を求めてフランスへ渡る。しかし、商業性を求めるフランスのプロデューサーとも折り合いがつかない。ニコは自分の思う映画を撮りたいのだ…。
オタール・イオセリアーニ監督の、自分自身の歩んできた過去を見せてくれるような映画。しかし、すごーく変わっています。グルジアのことを知らなさすぎでした。音楽の演奏シーンが多くて、やたらとお酒を飲んでいます。音楽にあふれた国のようだなぁと思いました。楽器の演奏や、歌を歌ったり、日常に音楽があるように思います。セリフが少なく、説明が少ないので、何をしているのか、どう思っているのかは伝わりにくく、感情を抑えた表現でした。その中でも友達はニコの映画作りに協力してくれて、家族の愛情に恵まれていることはわかります。ニコがフランスへ行く時に、鳥カゴに入れて鳩を持っていくのですが、荷物になって大変だなぁと思ったら、それはペットではなく、家族への伝言を送るためのものだったので、ビックリしました。つまり、伝書鳩ね。ハリー・ポッターのふくろうみたいですね。独特の雰囲気の映画ですが、ハリウッド映画に毒されているせいか、進み方が遅く感じます。他の映画館だったら、おそらく公開されないような映画です。さすがは岩波ホール。普段、見られないものを見せてもらったように思いました。ラストもとても不思議な終わり方なんですよ。ニコのおじいさんも味があるなぁ。

★★★☆☆