オムライス2011/05/26

最近仕事が忙しくて、ちょっと残業すると、帰る時にはすでに、
お腹がへっています。ということでオムライスを食べて帰りました。
ベーコンがのっていて、トマトソースのを頼みました。

ぼくらはみんな生きている2011/05/26

「ぼくらはみんな生きている-18歳ですべての記憶を失くした青年の手記-」坪倉優介・著 幻冬社文庫
大学一年の時に交通事故に遭い、すべての記憶を失くした青年の手記。家族や友人、自分自身のこともわからない。食べることも、寝ることの意味も、顔の表情が何を示しているかも、色があるということも、何もかもが白紙なのだ、それは赤ん坊のような状態に近いと思う。全てが新しい自分と向き合い、四苦八苦しながら、職人として独立するまでを、本人と母親の手記を本にまとめた12年の記録。
記憶喪失というのは、ミステリー小説や映画などに出てくる架空のものに触れていることが多いが、実際のご本人の証言を読むと、すごーく興味深い。見た目は事故前と変わらなくても、話しかけてくる友達のことが、誰かもわからない。どのように対応していいかわからない、何もかもが、はじめての体験なので、本人も家族もものすごい苦労を強いられたのだと感じられる。一度白紙になった状態から、それまでの18年よりも早いスピードで、学習しなおしていく過程を見ているようだ。その時は、何がなんだかわからなかったことを、おそらく後になってその時の気持ちを文章にしているのだろうけど、みごとに描写している。作家というわけでもないのに、文章にも独特のリズムがあって読みやすかった。師匠と出会い、草木染めの職人の勉強をして、自分のやりたいことをみつけていく、良かったなぁと思えた。