孤宿の人2011/05/25

「孤宿の人 上・下」宮部みゆき・著 新人物往来社
海と山に囲まれた美しい風景を持つ讃岐国・丸海藩、9歳の少女“ほう”は、家に恵まれず、この地に置き去りにされた。幸い藩医の井上家で、奉公人として住み込むことができ、真面目に働いていた。
この地に流罪となった幕府の要人である加賀殿が来ることになり、加賀殿の所業をなぞるように、領内では毒死や怪死が頻発する。井上家で事件が起きたことがきっかけで、ほうは引手見習いの宇佐と生活することになる。宇佐とは姉妹のような関係になるのだが、やがてほうは加賀殿を幽閉する屋敷に下働きとして住み込むことになる。悪霊と恐れられている加賀殿と、無垢な少女の魂の触れ合いが描かれている。
宮部みゆきの小説の中でも、悲しい小説だと思いました。まだ幼いほうは、心が美しく、真面目で一生懸命お仕えする少女で、心ある人々と出会うのは良いのだけど、多くの人が死んでしまったりして、悲しい気分が大きくなってしまいます。とても、良い小説だったけど、もっとたくさんの人が幸せになるような話だと、嬉しかったんですが。泣けちゃいます。