パディントン 消えた黄金郷の秘密 ― 2025/05/13

「パディントン 消えた黄金郷の秘密」 TOHOシネマズ日比谷 字幕
パディントンは老グマホームで暮らすルーシーおばさんに会いに、ブラウン一家とともに故郷ペルーへやって来る。しかし、ルーシーおばさんは眼鏡と腕輪を残して失踪していた。パディントンたちは、おばさんが残した地図を手がかりに、インカの黄金郷があるというジャングルに向かうが、そこにはパディントンの秘密が…。
シリーズ3作目。パディントンの毛並みや瞳などは、リアルでよく描かれています。実際はどのように撮影しているのかは知らないですが、パディントンが本当にいるように演技していますし、絡んでいます。
パディントンを観る理由はロンドンの街並みを見る事が好きだから、でも今回はペルーが中心でしたが、自然豊かで遺跡も良かったです。蜘蛛嫌いな人は怖いかもしれません。今回はアントニオ・バンデラスも出演、あと今回からブラウン家のお母さん役が変わっていたそうで、サリー・ホーキンスから、エミリー・モーティマーになっています。どちらも良かったけど、続けて観たら、違和感あるかもしれません。私は期間があいているから、気にならないです。老グマホームのシスターはオリヴィア・コールマンで、「エンパイア・オブ・ライト」や「ファーザー」のようなシリアスな演技とは違って、コメディタッチでした。パディントンはいつも危険な目に遭いますが、なんとかなってしまうので、安心して観ることができます。ゆるめな展開だけど、楽しめました。
★★★★☆ 4-

映画館にあったフォトスポット。
来し方 行く末 ― 2025/05/09

「来し方 行く末」 シネスイッチ銀座
脚本家デビューが目指しながら、夢がかなわなかったウェン・シャン(フー・ゴー)は、不思議な同居人シャオイン(ウー・レイ)と暮らしながら、葬儀場での弔辞の代筆業で生計を立てている。丁寧な取材に基づいた弔辞は好評だが、本人はこのままで良いのかと、自問自答していた。同居していた父と交流が少なかった男性や、ともに起業した友人の突然死に戸惑う男性、余命宣告を受けた女性が、自分で弔辞を予約するなど、様々な依頼人と交流していく……。
中国映画、とってもゆったりとしていました。弔辞の内容は詳しくは紹介されないけど、もの静かな主人公が、悩みつつも、いろいろ考えます。依頼人の事や、自分の将来など。同居人がかわいい男の子だったけど、冒頭から違和感がありました。ちょっと退屈でもあるけど、何とも言えない雰囲気が良くて、癒し系の映画でした。亡くなった人と真摯に向かいあって、遺された人の事まで、配慮しているのでしょう。真面目に仕事をしていきます。あまりお涙頂戴にはしていないのです。
★★★★☆ 4-
ベテラン 凶悪犯罪捜査班 ― 2025/05/06

「ベテラン 凶悪犯罪捜査班」 角川シネマ有楽町
ベテラン刑事ソ・ドチョル(ファン・ジョンミン)と、凶悪犯罪捜査班の刑事たち。法では裁かれなかった悪人が連続して殺された。不条理な司法制度に憤っていた世論は、伝説の生き物“ヘチ”と呼び、正義の英雄ともてはやすようになる。新人刑事パク・ソヌ(チョン・ヘイン)が加わり、事件は解決に近づくかのように見えたが……。
「ベテラン」の続編、相変わらずのスピーディーなアクション、展開が早くて飽きさせません。痛そうなシーンが多かったです。シリアスな状況の中にも、ちょっとした笑いも入っています。ファン・ジョンミン、いつも良いですね。まだ続くのかもしれないです。
★★★★☆ 4
メイデン ― 2025/04/27

「メイデン」 シアターイメージフォーラム
カナダ・カルガリー郊外に住む高校生カイルとコルトン。住宅街をスケボーで疾走したり、渓谷で水遊びに興じたりと、気ままに過ごす日々。そんな日がずっと続くと思っていたが、取り返しがつかない悲劇に見舞われる。その頃、同じ高校の少女・ホイットニーは行方不明になっていた。人間関係に悩み、切実な心情を日記に綴っていた。
孤独と喪失感に苛まれる少年、少女の物語。
カイル役のジャクソン・スルイターが、「スタンド・バイ・ミー」当時のリバー・フェニックスに似ています。おまけに線路を歩いたりするから、何か意識しているのかな。青春映画なんだけど、死の影が漂っています。喪失と再生の物語なのかもしれないけど、再生はどうなんだろう。友情、孤独、喪失の悲しみが描かれています。コルトンの辛い気持ちが中心になっているけど、不思議な現象もありました。
わかりやすくはないけど、印象深い映画でした。なんといっても、構図が秀逸です。粒子の粗いフィルムで、青春のみずみずしさやカナダの自然は良かったです。でもちょっと眠気を誘いました。
★★★★☆ 4
ブリジット・ジョーンズの日記 サイテー最高な私の今 ― 2025/04/16

「ブリジット・ジョーンズの日記 サイテー最高な私の今」TOHOシネマズ日比谷
弁護士のマーク(コリン・ファース)は4年前にスーダンの人道支援活動中に命を落とし、2人の子供の母親ながらシングルになったブリジット(レネー・ゼルウィガー)。立ち直れない日々を過ごしていたが、親友たちや元カレのダニエルにも支えられ、仕事に復帰。更に公園で出会った若い男性といい感じになるのだが……。
9年ぶりで4作目らしい。いつも観てきたから、一応観に行く。亡くなった設定のコリン・ファースは出てこないのかと思ったら、意外に出演シーンがありました。よく見ると過去作品のファッションを意識したものが多かったです。チラリとトナカイのセーターも出てました。
他作品同様に、バタバタとして、ブリジットの失敗やらダメダメそうな様子が出ていますが、後味が良い作りになっていました。ちょい下品過ぎる会話や、本音がバリバリ出ています。
昔の作品の画像が出たら、ヒュー・グラントはカッコよかったなぁと思いました。私はコリン・ファースの方が好きですけど。
都合よく話が進みますが、楽しめました。
★★★★☆ 4-
エミリア・ペレス ― 2025/04/14

「エミリア・ペレス」 丸の内ピカデリー
メキシコシティの弁護士リタ(ゾーイ・サルダナ)は、麻薬カルテルのボスであるマニタス(カルラ・ソフィア・ガスコン)から極秘の頼み事をされる。過去を捨て、性別適合手術を受け、女性として新たな人生を用意してほしいと。リタは綿密に調査し、様々な問題をクリアしてマニタスは姿を消す事に成功した。数年後、エミリア・ペレスという女性として、マニタスがリタの前に現れる……。
ジャック・オーディアール監督作品は「パリ13区」が気に入っています。「ディーパンの闘い」も観ました。毎回、違った斬新な作品を撮っていたす。今作もシビアな内容なのに、まさかのミュージカルでした。私はとても面白かったですが、好みは分かれるかもしれません。マニタスとエミリアを演じるカルラ・ソフィア・ガスコンが、迫力あって良かったです。ゾーイ・サルダナも、今までの作品からは、歌って踊ったりするのは珍しいので、新鮮でした。過去を捨てると言っても、どうしても捨てられないエミリアの気持ちはわかるけど、結末に向かって、ハラハラしました。
★★★★☆ 4+
ヨウゼン ― 2025/04/04

「ヨウゼン」 TOHOシネマズ錦糸町オリナス 吹替版
はるか昔、世界は仙界と人間界に分かれていた。しかし戦乱の末、仙界の勢力は衰退し、ヨウゼンも落ちぶれて人間界で賞金稼ぎをしながら生活していた。そんなある日、ヨウゼンはジンコウという少年と出会う。ジンコウとは実はゆかりのある関係だと知る。ジンコウは手にすれば力が倍増するという「宝蓮灯」を探し、母を救出しようとしていたが……。
中国アニメ。空中に浮かぶ町や、水墨画の様な場所など、空飛ぶ船やワープみたいな装着など、古典的な舞台やファッションだったりするのに、SFに近いです。中国らしさと新しさが入り混じっていました。スピーディーなアクション、美しい舞など見ていて飽きないです。主人公のヨウゼンが美形でした。話はちょっと複雑で、敵なのか味方なのか、誰がどうなのか、私にはわかりにくかったです。
★★★★☆ 4
Away ― 2025/03/30

「Away」 Stranger
パラシュートが木に引っ掛かった状態で目を覚ました少年に、黒い影が近づいてくる。追われる様に逃げ出した少年は、森で地図を見つけ、オートバイで島を駆け抜けていく。
「Flow」が公開され、ギンツ・ジルバロディス監督の前作「Away」が再上映されていたので観に行きました。ラトビアの当時25歳だった監督が1人で作り上げた長編デビュー作です。公開時に気になっていたけど、見逃していました。
少しネタバレになるかもしれないので、知りたくない方は、鑑賞後にお読みください。「Flow」同様にセリフがないので、設定などはよくわからないです。おそらく飛行機事故で生き残った少年か。黒い影の様な巨人が、ゆっくりだけど迫ってきます。私の解釈は“死”なのではないか、そこから逃げようとしているのか。その途中で黄色い鳥に出会うことをはじめ、他にも様々な動物と出会います。亀やゾウ、黒ネコの集団など。地図を頼りに美しく幻想的な風景の中を駆け抜けていきます。なんだか現実味がなくて、ゲームの世界の様にも感じました。黄色い鳥が可愛かったです。そしてネコたちの行列が微笑ましい。映像美でしたが、ちょっと眠気を誘いました。一所懸命に起きていました。それはつまらないというよりは、きれいな風景を見て、音楽を聴いて気持ち良くなって、アルファ波が出ているのではないか、そのせいで、フワ〜としてくる感じです。
★★★★☆ 4
ウィキッド ふたりの魔女 ― 2025/03/27

「ウィキッド ふたりの魔女」 TOHOシネマズ日比谷 字幕版
魔法と幻想の国・オズにあるシズ大学の学生として出会ったエルファバ(シンシア・エリヴォ)とグリンダ(アリアナ・グランデ)。緑色の肌をもち、周囲から疎まれていたエルファバ、美しく人気者のグリンダは、ひょんなきっかけで、ルームメイトとなり、見た目も性格も異なる2人は、初めは衝突するが、次第に友情を深めていく。
この映画は2部作になっているのだけど、後に西の悪い魔女と善い魔女と言われる2人の始まりの物語。
劇団四季のミュージカル「ウィキッド」をずいぶん前に観ていたけど、細かいところはあまり覚えていないです。友情の物語でした。
映画では、グリンダは良いところの娘なんだろうけど、鼻につく感じのイヤな女の子で、行動がちょっとギャグタッチに感じました。大丈夫かなと思ったけど、だんだんエルファバと仲良くなって安心しました。歌が多いせいもあって、160分と長めです。それなのに話はまだ半分とは、続きが気になるところです。歌声は素晴らしいけど、まだ途中の感じで評価はまだわからないです。グリンダは魔法の才能がなさそうだったけど、これから変わっていくのだろうか。ファッションはカラフルできれいでした。
★★★★☆ 4-
Flow ― 2025/03/23

「Flow」 TOHOシネマズ六本木
世界が大洪水に呑まれていく。1匹の黒猫が流れてきたボートに乗りこんだ。一緒に乗り合わせ動物たちと共に、いろいろな出来事があり、時には危機に襲われるが、なんとか乗り越えて、漂流していく。
ラトビアのアニメーションで、ネコの鳴き声とかはあるけど、基本的には、セリフのない映画。ストーリーというより、アート鑑賞のようでした。セリフがないから、説明もないです。解釈は様々になると思います。私は人間がもう滅んでいるのではないかと思えました。人間がいた形跡はあるけど、誰も出てきません。水位がどんどん上がって行って、陸地が水で覆われていきます。黒猫の視線になって、迫り来る危険に対応していく気分です。他の動物と出会うけど、言葉は通じません。それでもなんとなく気持ちは通じていくように思いました。どうなるのかと、私は興味が尽きずに面白かったです。眠くなる人もいるかも。絵もとてもきれいでした。種類の違う動物が一つの船に乗り合わせて、私は小さなノアの方舟の様に思いました。大きな白い鳥は「火の鳥」を思わせます。
★★★★☆ 4
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