在りし日の歌2020/04/10


在りし日の歌

「在りし日の歌」 角川シネマ有楽町
中国の地方都市の工場で働くヤオジュン(ワン・ジンチュン)とリーユン(ヨン・メイ)夫婦は、ひとり息子シンシンとともに、幸せに暮らしていた。1980年代は一人っ子政策で子どもは1人しか持てない。大切な息子シンシンが、亡くなってしまい、悲しみに暮れるふたりは、住み慣れた町を離れ、親しかった友人たちとも距離を置いて、知らない町へ移り住む……。
約30年、変わりゆく中国、支えあいながら、時を重ねていく夫婦の叙事詩。
185分の長い映画でした。時代があっちこっちにいって、過去の出来事がだんだんわかってきました。時代が変わり、年齢も変わるのだけど、ふけメイクが、自然でした。いろいろなことが起こりました。大きな苦難に打ちのめされても、それでも人生は続いていくという、苦しいながらも、感動がありました。
マントウが、美味しそうでした。水餃子も良かったなぁ。食卓の風景が多かったです。一人っ子政策って、そんなに前のことではないけど、厳しいです。
「蛍の光」の曲が使われています。もともとはスコットランド民謡、中国でも日本とは違う歌詞で歌われているのですね。友情や再会があり、再生の物語だと思いました。

★★★★☆ 4+

デッド・ドント・ダイ2020/04/04


鬼才ジム・ジャームッシュがビル・マーレイとアダム・ドライバーを主演にメガホンをとったゾンビコメディ。アメリカの田舎町センターヴィルにある警察署に勤務するロバートソン署長とピーターソン巡査、モリソン巡査は、他愛のない住人のトラブルの対応に日々追われていた。しかし、ダイナーで起こった変死事件から事態は一変。墓場から死者が次々とよみがえり、ゾンビが町にあふれかえってしまう。3人は日本刀を片手に救世主のごとく現れた葬儀屋のゼルダとともにゾンビたちと対峙していくが……。ジャームッシュ作品常連のマーレイ、「パターソン」に続きジャームッシュ組参加となるドライバーのほか、ティルダ・スウィントン、クロエ・セビニー、スティーブ・ブシェーミ、トム・ウェイツ、セレーナ・ゴメス、ダニー・クローバー、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、イギー・ポップらが顔をそろえる。2019年・第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。

「デッド・ドント・ダイ」 TOHOシネマズ日比谷(先行上映)
アメリカのセンターヴィル。静かな田舎町唯一のダイナーでの変死事件を皮切りに、墓場から死者が次々とよみがえり、ゾンビが町にあふれかえってしまう。
最近やってきた葬儀屋のゼルダ(ティルダ・スウィントン)は、日本刀を操って、ゾンビを倒すが、町の人たちには次々とゾンビに噛まれ、ゾンビになってしまう。
警察署長(ビル・マーレイ)とピーターソン巡査(アダム・ドライバー)らは、武器を取って戦うが……。
ジム・ジャームッシュ監督作品。常連の俳優さんがいっぱい出ています。
ゾンビものと思うと、それほど怖いわけでもなく、コメディぽい。ティルダ・スウィントンの日本刀での戦いぶりがカッコイイです。シュールな世界を楽しみました。

★★★★☆ 4-

恐竜が教えてくれたこと2020/03/25


恐竜が教えてくれたこと

「恐竜が教えてくれたこと」 シネスイッチ銀座
11歳のサム(ソンニ・ファンウッテレン)は、地球最後の恐竜の気持ちを考えたり、家族が死んだ後は、自分は1人になってしまうから、慣れておいた方が良いなどと考えるちょっと哲学的な子ども。家族でバカンスを過ごすために訪れている島で、テス(ヨセフィーン・アレンセン)という少女と出会い、彼女の秘密の計画に協力することに……。


誰もいない浜辺などがあって、のどかで、素敵な場所です。潮の香りが匂ってきそうです。ボーイミーツガールものですが、サムもテス魅力的だし、ハートウォーミングな良い話でした。オランダの映画というのは久しぶりです。
陽気なお父さんが中心のサムの家族や、テスの家族の秘密など、ドタバタがあって、成長し成長し、考え方が変わっていきます。ほっこりできました。

★★★★☆ 4+

レ・ミゼラブル2020/03/24



「レ・ミゼラブル」 ヒューマントラストシネマ有楽町
パリ郊外に位置するモンフェルメイユ。ビクトル・ユゴーの小説「レ・ミゼラブル」の舞台であるこの街は、いまは移民や低所得者が多く住む危険な犯罪多発地域と化していた。犯罪防止班に新しく加わることになった警官のステファン(ダミアン・ボナール)は、仲間と共にパトロールをするうちに、複数のグループ同士が緊張関係にあることを察知する。そんなある日、イッサという名の少年が引き起こした出来事から、事態は取り返しのつかない大きな騒動へと発展してしまう。
サッカーワールドカップ優勝で盛り上がるパリから、話が始まります。エッフェル塔の前に大勢の人が詰めかけて祝っている風景。今の新型コロナウィルスによる外出禁止状態の事を思うと、ちょっと複雑な気持ちになります。
こんなに人が混み合っている事は、今ならありえません。
美しい観光名所で有名なフランスの裏側に、こんな現実があるのかと、驚く内容でした。日本映画でも「万引き家族」は、外国から見たら日本の知られざる部分が出ていたのではないでしょうか。「レ・ミゼラブル」は差別や賄賂が横行していて、警官が権力を笠に着ている様子が語られています。みんなが知っているフランスとは思えないです。子どものうちから、格差や差別によって、憎しみの気持ちが育ってしまうのかもしれません。

★★★★☆ 4-

ジョン・F・ドノヴァンの死と生2020/03/19



「ジョン・F・ドノヴァンの死と生」 TOHOシネマズ日本橋
2006年、ニューヨーク。人気俳優のジョン・F・ドノヴァン(キット・ハリントン)が29歳の若さでこの世を去る。自殺か事故か、あるいは事件か、謎に包まれた死の真相について、鍵を握っていたのはジョンと文通していた11歳の少年ルパート・ターナー(ジェイコブ・トレンブレイ)だった。10年後、俳優となったルパートは、本を出版、著名なジャーナリストの取材を受けて、すべてを明らかにすると宣言するのだが……。
「Mommy マミー」「たかが世界の終わり」などで高い評価を得ているカナダ出身のグザヴィエ・ドランが、初めて挑んだ英語作品。
ナタリー・ポートマン、スーザン・サランドン、キャシー・ベイツ、マイケル・ガンボンが出演していて、なにげに豪華出演陣。
映像も音楽も出演者もとにかくカッコイイです。セクシャルマイノリティがゆえに、思い悩み周囲との摩擦や、母子の関係。特にグザヴィエ・ドラン監督作品では、母とのことがテーマになっていることが多いです。
この映画も、ジョンとスーザン・サランドン演じる母のこと、ルパートとナタリー・ポートマン演じる母とのことが、複雑に描かれています。もちろん愛情を持っているのだけど、思春期や環境の変化などもあり、ぶつかってしまうこともあります。
ルパートが大きくなって出版した本が、どのような本なのか、実際にジョンの死の真相はどうだったのかとか、自分なりの答えはあるけど、ちょっとモヤモヤしました。解釈が合っているのだろうかと。
それにしてもジェイコブ・トレンブレイ君、「ルーム」「ワンダー君は太陽」などで、見てきたけど、本当に名優です。

★★★★☆ 4+

1917 命をかけた伝令2020/03/17


1917 命をかけた伝令

「1917 命をかけた伝令」 TOHOシネマズ日比谷 IMAX
1917年4月、フランスの西部戦線では防衛線を挟んでドイツ軍と連合国軍のにらみ合いが続いていた。若きイギリス兵のスコフィールド(ジョージ・マッケイ)とブレイク(ディーン・チャールズ=チャップマン)の2人が、兄を含めた最前線にいる仲間1600人の命を救うべく、重要な命令を一刻も早く伝達するため、さまざまな危険が待ち受ける敵陣に身を投じて駆け抜けていく……。
ベネディクト・カンバーバッチ、コリン・ファース、マーク・ストロングも出演。
次から次と、試練に襲われます。悲惨な状況の中でも映像が美しかったです。
映画館で観ないと、迫力や臨場感は半減してしまうでしょう。
これから出陣する兵士たちが、じっくりと聴きいっている歌が素晴らしかったです。聖なる歌声という感じ。
「パラサイト」と同時期じゃなければ、この作品がアカデミー賞の最優秀作品賞を取っていたと思います。

★★★★☆ 4+

スキャンダル2020/03/13


スキャンダル

「スキャンダル」 TOHOシネマズ日比谷
アメリカで視聴率ナンバーワンを誇るテレビ局FOXニュースの元・人気キャスターのグレッチェン・カールソン(ニコール・キッドマン)が、CEOのロジャー・エイルズ(ジョン・リスゴー)を提訴した。人気キャスターによるテレビ界の帝王へのスキャンダラスなニュースに、全世界のメディア界に激震が走った。FOXニュースの看板番組を担当するキャスターのメーガン・ケリー(シャーリーズ・セロン)は、自身がその地位に上り詰めるまでの過去を思い返し、平静ではいられなくなっていた。そんな中、メインキャスターの座のチャンスを虎視眈々と狙う若手のケイラ(マーゴット・ロビー)に、ロジャーと直接対面するチャンスがめぐってくるが……。
昨今、映画業界でも話題となっているセクハラ騒動。どこかで、誰かが声をあげないと、いつまでも続いていくし、才能があっても、要求に応じないとチャンスを得られないなんて、許せないです。それも女性ばかりが苦労させられて、不愉快になりますね。日本では、これほどひどいこともないと思いたいです。
ジョン・リスゴーが役作りなのか、太っていて、わかりませんでした。
ベースは実話なので、それほど痛快な感じがしませんでした。娯楽作品だったら、女性が協力して、偉い人に立ち向かって、ギャフンと言わせるのでしょうけど、この映画はそれぞれが別な行動をしています。権力者に歯向かうと仕事が続けられなくなるので、そちらに見方してしまうこともあります。それぞれの思惑があるし、リアルに起こったことを想像させます。キャスティングはとても良かったと思います。

★★★☆☆ 3+

プレーム兄貴、王になる2020/03/11


プレーム兄貴、王になる

「プレーム兄貴、王になる」 新宿ピカデリー
面倒見が良くて曲がったことが大嫌いな下町の貧乏役者プレーム(サルマーン・カーン)の願いは、憧れのマイティリー王女(ソーナム・カプール)に会うこと。
ヴィジャイ王子の王位継承式が近づき、婚約者の王女を一目会おうと街へ繰り出したプレーム、その頃、王子が命を狙われ意識不明になっていた。王子に瓜二つだったプルームは、影武者を頼まれる。尊大な王子は、マイティリー王女との間に溝があり、心を開いてくれないし、後継者問題も絡んで、王子の弟妹たちとももめていた。プルームは、真っ直ぐな心で、問題を解決していく……。
「バジュランギおじさんと、小さな迷子」のサルマーン・カーンに「パッドマン 5億人の女性を救った男」のソーナム・カプールが出演して、インド映画好きな人なら、日本でも知られています。私が思うインド映画のイメージそのままで、歌って踊って、豪華絢爛、笑って、グッとくるハートウォーミングな約3時間。期待通りで、楽しかったです。こういうインド映画を見たかったという気持ちです。ソーナム・カプールとっても、美しかったです。

★★★★☆ 4

グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇2020/03/10


「グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇」 丸の内ピカデリー
戦後の混乱期を経て、復興へと舵を切った昭和の日本。雑誌の編集長を務める田島周二(大泉洋)には、何人も愛人がいた。一念発起して愛人たちと別れようと決意するが、彼女たちの顔を見るとなかなか別れ話ができない。そこで田島は、ガサツだが、よく見ると美人の担ぎ屋のキヌ子(小池栄子)に妻のフリをしてもらうことを思いつく。
太宰治の未完の遺作なので、主人公は太宰治のような感じです。女性にもてて、妻子がいるのに、あっちこっちに愛人がいる。
大泉洋さんが演じるとちょっと違うような気もしますが、コメディっぽくなります。
妻は木村多江、愛人たちが、水川あさみ、橋本愛、緒川たまきと、美しい人ばかりです。中心となる女性は小池栄子だけど、わざと違う声を出しているというのが、印象に残る映画でした。戸田恵子が、バッチリメイクしていて、誰だろうと初めは気がつきませんでした。話は、かなり突飛な内容でした。
戦後の風景は良かったし、当時の話し方が、いかにも文学作品らしいです。
もともとは舞台だったせいか、ちょっと大袈裟な感じになっているように思えました。小池栄子さんは、いろいろできる良い女優さんだと思いました。
 
★★★☆☆ 3

架空OL日記2020/03/06


架空OL日記

「架空OL日記」 TOHOシネマズ日比谷
憂鬱な月曜日の朝、銀行員OLの“私(バカリズム)”は、眠気に耐えながらもメイクし、家を出る。満員電車に揺られ、職場の最寄り駅で仲良しの同期マキ(夏帆)と合流。職場に着つくと、後輩のサエや入社8年目の小峰、10年目の酒木も加わり、いつものように更衣室で就業前のおしゃべりに花を咲かせ……。
バカリズムさん、マッチしていて、面白かったです。でも、ちょっと不思議な気分です。OLあるあるも共感できるし、銀行なので、独特なことがあったり、他の会社って、こうなのかなぁと思ったして楽しめました。大事件はないし、腹を抱えて笑うわけでもないけど、ニマニマとして見てしまいます。女性なら、知っている世界かもしれないけど、男性が見たら、OLたちの裏側を知ることができます。
シム・ウンギョンも出演していて、知らなかったので、ビックリしました。「サニー永遠の仲間たち」「怪しい彼女」が大好きです。「新聞記者」でも、日本語うまかったし、今後は日本で活躍していくのかな。

★★★★☆ 4