英雄の書 下2019/08/02


英雄の書 下

「英雄の書 下」 宮部 みゆき・著 新潮文庫
主人公・友理子は“印を戴く者”ユーリとなり、額の印に魔力を授かった。兄を探して、ヘイトランドという国へ。従者として無名僧ソラ、魔法でネズミに化身した赤い本アジュ、謎の“狼”アッシュも同行するが、旅先では幾つもの試練が待ち受けていた……。
下巻に入ると、異国というか異世界の冒険が多くなり、初めて目にするものがいろいろあり、綿密に世界が作りあげられていました。読んでいる方も知らない世界の話だから、いろいろ想像しながら読みました。映画になっていたら、わかりやすいだろうけど、全体を流れるどんよりとした雰囲気が、映画にはどうかなと。でも、面白かったです。特に無名の地という場所はシュールレアリズムの絵画のように感じました。ダリやキリコの絵のような世界でしょうか。その冒険の果てに行きつく真実が知りたいような知りたくないような気持ちで読んでいました。

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