リオ 警視庁強行犯係・樋口顕2011/01/26

リオ 警視庁強行犯係・樋口顕
「リオ 警視庁強行犯係・樋口顕」今野敏・著 新潮文庫
主人公はタイトルにもなっている樋口顕40歳。
真面目で謙虚で家庭を大切にする警部補。ちょっと今までにないタイプの警察小説かもしれません。
樋口は人の顔色をうかがうというか、自分が人からどう思われているのかが、いつも気になる性格です。だからといって仕事ができないわけではない。じっくりと堅実に捜査をする彼は周りからの信頼も厚い。そのことを聞くと、またまた気にしてしまう性格なんだけど。
荻窪で起こったデートクラブのオーナー殺人事件、また別の場所で起きた殺人事件でも、現場から走り去る、美少女が目撃されている。その少女が犯人と疑われるが、樋口にはどうしても、それが納得できない…。
人目を気にする彼の性格のことや、家庭をいかに大切にするかということが何度も出てくるので、ちょっとしつこい気もしましたが、話としてはなかなか楽しめました。2時間ドラマにしてもいいかもしれません。なんせ、とてもきれいな女子高生(リオ)が出てくるみたいだし。謙虚な性格でちょっと地味な主人公かもしれないけど、シリーズの1作目ということだから、次の本を読むとだんだん面白くなるのかもしれません。「隠蔽捜査」もはじめは変わった主人公だなぁと思ったから。主人公らしく特技や華のある人にしないところが、この作家の特徴なのかもしれませんね。まだいろいろ読んでないので、わかりませんが。