女が階段を上る時 ― 2018/11/15

「女が階段を上る時」 神保町シアター
銀座のバーで日々を生きる雇われマダムの圭子(高峰秀子)。事情を抱えながら、欲望渦巻く夜の世界で、かけひきや裏切りにあいながらも、圭子は今日もバーの階段を上る……。
1960年制作の映画。神保町シアターの「女たちの街」という特集上映で女性が主人公の昔の映画を上映していました。
この映画を見たきっかけは、お世話になっていた銀座のバーのママが教えてくれて、気持ちがわかると言っていました。いったいどういう映画なのかと気になっていました。成瀬巳喜男監督作品を見たことがなかったので、一度見たいと思っていました。見たら他の作品も見てみたくなりました。この映画もとても良かったです。
高峰秀子さんが上品で美しかったです。着物がシックでかっこ良かったです。衣装も高峰秀子さんが担当しているようです。華やかな世界の裏と表、誘惑がいっぱいあって、それをかわしながら、けなげに頑張っている主人公。小さな幸せを求めているだけなのに、試練があります。それでも、筋は通す凛とした姿が良かったです。
それにしても銀座ってこんな感じだったのかと歴史を感じました。街並やお店の様子を見ているだけで興味深ったです。仲代達矢さんや菅井きんさんも出ていました。
★★★★☆ 4
なでしこ切手倶楽部の小型印他 ― 2018/11/16


旅猫リポート ― 2018/11/17

「旅猫リポート」 丸の内ピカデリー
元野良猫のナナ(声:高畑充希)は、交通事故に遭ったところを猫好きの青年・悟(福士蒼汰)に助けられ、それ以来5年間、彼の飼い猫として幸せに暮らしてきた。ある事情からナナを手放すことになった悟は、新しい飼い主を探すため旅に出る。幼なじみなど、悟のことを知る友人たちに会いながら、過去をふりかえる。
原作を読んだら、映画が見たくなりました。内容は同じなのだけど、原作では主に3つのエピソードがあるのだけど、映画は1つ省略されていました。長さの関係もあるし、子猫が出てくるから、演技的にも難しいのかも。ナナも他に出てきた猫や犬も上手でした。
原作だと北海道へ行くところを北九州になっていて、あれと思いました。菜の花のシーンはてっきり北海道なのかと思っていたのです。
でも楽しく鑑賞できました。というより泣けました。「コーヒーが冷めないうちに」よりは泣けますね。福士蒼汰くんの子ども時代の役の子は、雰囲気は似ていて、説得力がありました。
★★★★☆ 4-
生誕110年 東山魁夷展 ― 2018/11/18

「生誕110年 東山魁夷展」 新国立美術館
戦後を代表する日本画家・東山魁夷(1908-1999)の回顧展です。

《花明り》

奈良・唐招提寺御影堂の障壁画は、なかなかお目にかかれないし、微妙なエメラルドブルーが本当にきれいで、迫力あります。実物はとても美しいです。
銀だら定食と紅茶とスコーン ― 2018/11/18

六本木ミッドタウン“鈴波”で、銀だら定食。

“デンメアティーハウス”六本木店で、紅茶とスコーン。オーストリア、ウィーンの紅茶屋さんらしいです。スコーンは2人で分けました。
江戸絵画の文雅 ― 2018/11/19

「江戸絵画の文雅-魅惑の18世紀」 出光美術館
文人画・琳派・浮世絵といった諸派から個性的な画家たちが続々と輩出された18世紀の日本。この時代の絵画を、「文雅」、すなわち文芸とのかかわりを中心にした江戸絵画の展示です。
絵画だけではなく、陶器などもありました。尾形光琳・乾山兄弟作品も。
全体的に渋めな作品が多かったです。
この美術館は、絵を見た後に、眺めが良くて、日本茶を飲みながら、まったりできるスペースがあるのが好きです。
フィリップス・コレクション展 ― 2018/11/20


「フィリップス・コレクション展」 三菱一号館美術館
アメリカの蒐集家、ダンカン・フィリップス(1886-1966)が生涯を費やして集めた美術作品を所蔵する美術館「フィリップス・コレクション」から、近代美術作品75点を紹介する展覧会。
名だたる画家の作品ばかりだけど、今まで見たことがない絵ばかりで、新鮮でした。

《リーヴシエンヌの雪》 アルフレッド・シスレー

《ハム》 ポール・ゴーガン
ポストカードが64種類売っているのだそうです。
美術館へ行って、気に入った絵がポストカードになっていないで、ガッカリすることがあるけれど、この展覧会は8割以上がポストカードになっているのです。
ポストカード好きな私は、ついいっぱい買ってしまいました。
JAPEX2018の小型印他 ― 2018/11/21


スマホを落としただけなのに ― 2018/11/22

「スマホを落としただけなのに」 志駕 晃 宝島社文庫
麻美の彼氏の富田がタクシーの中でスマホを落としてしまい、無事に戻ってくるが、その日から麻美は監視され調べ上げられ、脅威に晒されるようになる。
一方、山の中で身元不明の女性死体が次々と発見される……。
ロングヘアで、美人の麻美が主人公なのですが、映画では北川景子さんが演じるそうで、きっとぴったりだと思います。彼氏役は田中圭さんということで、これまたイメージ通りかも。映画は見に行くかどうかわからないけど、原作は映画にしたら良さそうなスリルとスピード感がありました。現代はスマホからいろいろな情報がダダ漏れしてしまうのかと恐ろしくなります。確かにスマホやSNSに依存し過ぎているように思いました。しかし、すでに浸透してしまったものは、なかなか元には戻せないでしょう。便利なものは、悪意ある人に狙われたら、スマホの持ち主やその関係ある人を丸裸にしてしまうことができるのだということでしょう。
ボーダーライン ソルジャーズ・デイ ― 2018/11/23

「ボーダーライン ソルジャーズ・デイ」 角川シネマ有楽町
アメリカで自爆テロが発生した。犯人がメキシコ経由で不法入国したとの疑いをかけた政府から任務を命じられたCIAエージェントのマット(ジョシュ・ブローリン)は、カルテルに復讐心を持つ中米人アレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)に協力を依頼。麻薬王の娘イサベル(イザベラ・モナー)を誘拐し、メキシコ国境地帯で密入国ビジネスを仕切る麻薬カルテル同士の争いへと発展させる任務を極秘裏に遂行するが……。
前作の「ボーダーライン」ではエミリー・ブラント演じるFBI捜査官が主人公だったけど、途中から出てくる謎の男アレハンドロがいい所を持って行ってしまうような話でした。その話の続編で、エミリー・ブラントはもう出てこないくて(メアリー・ポピンズになってしまったのか)、ポスターのようにベニチオ・デル・トロとジョシュ・ブローリンが中心になっていきます。前作でも2人は一緒に仕事をしていて旧知の仲。危険な任務なのに、黙々と準備して、気負いなく現場に出ていくのですが、そこがかっこいいのです。今回は十代の麻薬王の娘が絡んでくるのだけど、憎き仇の娘なのだけど、いつも無表情で冷酷なアレハンドロがちょっと優しさをみせているように思いました。
いきなり自爆テロから始まるのだけど、ヒリヒリするような渋いシーンが続きます。驚くのは、人工衛星やドローンの映像だと思うけど、おそらく世界中のどこでも見る事ができて、その映像が非情にクリアなのです。誰かわかるくらいです。そこへピンポイントで空爆することも可能なようなんです。それに政府が対立しているカルテル同士を戦わせるために、誘拐を片方の仕業にみせかけようとするなんてこともするのかと思うと恐ろしいです。確かに悪を滅ぼす手順でそういう方法があるとしても、それも悪であると思いますしね。その為に犠牲が出てもしょうがないというのでしょうか。
前作に続いて、この映画も秀逸。とても良かったです。まだ、続くように思えました。前作は見てなくても大丈夫だと思います。
★★★★☆ 4+
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