髪結百花 ― 2025/06/25

「髪結百花」 泉 ゆたか 角川文庫
遊女に夫を寝取られ離縁した梅は、実家の母を師匠に、髪結の修行中。心の傷から、遊郭で働く女たちと距離を置くが、母の手伝いで行った吉原で、当代一の花魁・紀ノ川や、売られてきて禿となったタネと出会い、少しずつ生気を取り戻していく。そんな中、紀ノ川の妊娠が発覚する。
腕利きの母が仕事ができなくなり、花魁たちの髪を結う仕事を引き継いだものの、なかなか思うようにはいかず、紀ノ川のことを知るにつけ、女たちの苦労や理不尽さを思いしります。自分も離縁されて、大変だったけど、花魁のために何ができるのか、頑張ります。
人気絵師の酒井抱一が出てきますが、美人画をそんなに描いているとは知らなかったです。私のイメージは草花など、季節感のある自然の絵が多いのかと思っていました。検索してみたら「花魁図」という絵もあって、こういう絵からイメージが湧いて来たのかもしれないなぁと思いました。
本は面白くて、あっという間に読めました。
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