紙屋ふじさき記念館 物語ペーパー ― 2025/01/09
「紙屋ふじさき記念館 物語ペーパー」 ほしお さなえ 角川文庫
大手企業「藤崎産業」の記念館でバイトをする百花は、前社長夫人の薫子に気に入られ夕食に誘われる。孫で館長の一成が幼い頃から薫子に育てられ紙への愛情が深くなったことを知る。ある日、彫金デザイナーの雫を伴い本社営業課長の浩介が記念館に現れる。彼は社長の息子で、いとこの一成を敵視し、記念館不要論を唱えていた。百花が雫に和紙を使ったアイディアを提案したことで、事態は思わぬ方向へ。
シリーズ第2弾。面白くてあっという間に読めました。和紙づくりの体験をしたり、大学の学園祭、百花の家族の話など、いろいろ盛りだくさんでした。日本橋も魅力的に描かれています。表情に乏しい一成も、実は優しい人だと知る事ができるし、百花も和紙へ興味や愛情を感じてきて、記念館の改革を少しずつ進めています。百花の努力で一成も積極的になってきました。紙や本が好きな人には良いと思います。
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