正欲2023/11/24



「正欲」 TOHOシネマズ日比谷
検事の啓喜(稲垣吾郎)は、不登校になった息子の教育方針をめぐり妻との衝突を繰り返している。ショッピングモールで販売の仕事をしている夏月(新垣結衣)は、ある秘密を抱えていた。その秘密を共有している唯一の人、中学時代に転校した佳道(磯村勇斗)が、地元に戻っている事を知る。ダンスサークルに所属しているが、誰にも心を開かない大学生・大也(佐藤寛太)。大也に特別な感情を抱く八重子(東野絢香)。無関係だったそれぞれの人生が交錯する。
群像劇のようで、原作を読んでいると、設定が違っていたり、省略されていたりするのを比較してしまうが、それが面白かったです。特にはじめの方は、説明が少ないから、原作読んでいない人には、わかりにくいかもしれません。少なすぎるマイノリティゆえに、社会の中で生きていくのは、大変なのだと感じます。おせっかいな周囲の人たちに傷つけられるのです。親しくもなりたくない人から、ほっておいてもらえないのです。夏月と佳道は、協力して生きていく事で、平穏を得るのだけど、トラブルに巻き込まれてしまいます。
新垣結衣の死んだような表情で、いつもの笑顔を消していると、顔に力が入っていないのか、時々別人のように見えました。多様性とは言うけれど、理解しているつもりが、更に考えさせる内容でしたけど、良かったです。

★★★★☆ 4