呪い禍 古道具屋皆塵堂2022/08/21


呪い禍

「呪い禍 古道具屋皆塵堂」 輪渡 颯介・著 講談社文庫
15年勤めた修業先を辞めることになった料理人の麻四郎。途方に暮れていると、知り合いの千右衛門の紹介で曰くつきの古道具が集まる皆塵堂で働くことに。しかし、なぜか小さな不運が続く。そんな時、麻四郎の家系には代々受け継がれている因縁があることがわかる……。
シリーズ8冊目ですが、前作でもう完結していると思っていました。久しぶりに皆塵堂ファミリーに会えてうれしいです。小僧の峰吉が一番気に入っています。商売上手だけど、裏表の差が激しいです。お客さんには、可愛い顔で同情を買い、商品を買ってくれない人には別人のようにクールに接します。やる気のない店主はいつも釣りに行っています。他の話に出てきた皆塵堂で働いたことがある人たちも少し出てきています。脇役は変わらず、主人公の語り手が変わっていくスタイルです。
もう1冊発売しているので、楽しみです。怪異の話なのに、怖さが全くなくて、楽しく読めるので好きです。