御徒の女2022/02/28



「御徒の女」 中島 要・著 実業之日本社文庫
江戸後期、下級武士の娘として生まれた栄津の半生。隣家の長男に想いを寄せていたが、兄の命令で、顔も知らない國木田家に嫁ぐ。厳しい姑の指導のもと、家事や子育てに励む。流行り病や、大地震、波乱の時代を生きる。
17歳から、数年おきに描かれていて、その間におきた事は、省略されていたりします。裕福ではないので、畑で作物を作ったり、生活を切り詰めて暮らしています。小さい頃から忠義者の下男に大切にされて育ち、口うるさい姑も、悪い人ではないです。出会う人々に支えられ、逆に助けたりと関わりがとても良い人情話でした。面白かったです。江戸が終わり、武士じゃなくなる時にどうするか、江戸が東京に変わった頃の状況が、わかります。

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