殺すな2022/02/01


殺すな

「殺すな」 イオンシネマ市川妙典
裏店の長屋で筆づくりの内職をして生活している浪人の小谷善左エ門(中村梅雀)は、同じ長屋に住む船頭の吉蔵(柄本佑)から、一緒に暮らすお峯(安藤サクラ)の様子を見張るように頼まれていた。元は船宿の女将と抱え船頭だった2人は駆け落ちし、世間から身を隠すように暮らしているが、お峯は退屈な日々に虚しさを感じ始めていた。気晴らしのため川向こうへと架かる橋を渡ってみたいというお峯と、居場所が人に知れることを恐れて橋を渡るなという吉蔵。そんな2人の様子を、善左エ門はかつての自分と、自ら手にかけてしまった妻の姿に重ねあわせていたが……。
原作は藤沢周平「橋ものがたり」の中の一編で、とても短い映画でした。52分です。珍しく夫婦で共演していました。安藤サクラは、時代劇に合うなぁと思いました。愛する妻を殺してしまった過去がある善左エ門は、後悔しながら暮らしていて、そんな事がおきないように諭し、それがどんなに辛いことかを教えています。
3人それぞれの心情が綴られていきます。話は短いので、すぐ終わってしまったけど、時代劇らしい雰囲気が良いのです。
井上昭監督は長い間、多くの時代劇を撮ってきたそうですが、2022年1月9日に亡くなって、本作が遺作となったそうです。

★★★☆☆ 3

イタリアンランチ2022/02/01



映画の前に、妙典駅近くでランチ“妙典ワインバル134”、とても美味しかった。2人で分け合って食べたメニューです。パスタはモチモチしているし、ピザは生地も好みでした。

小林清親展【増補】─サプリメント─2022/02/02



「収蔵作品による 小林清親展【増補】─サプリメント─」 練馬区立美術館
小林清親(1847-1915)。明治期を代表する浮世絵師であり、“最後の浮世絵師”とも呼ばれた。淡く明るい色調に光や影、天候や時間をも表現した東京名所シリーズは「光線画」と呼ばれ、人気を博した。その後も戦争画や歴史画、風刺画、戯画などを幅広く手がけ、明治生まれの若い芸術家にも大きな影響を与えた。
新版画で有名な土屋光逸が好きなのですが、小林清親はその師匠です。だから、見に行ってみました。最終日に行ったので、もう終わってしまったのですが、こちらは練馬区立美術館で収蔵している作品の小規模の展示のせいか、入場料が無料でした。弟子の土屋光逸の作品も3点展示していて、嬉しかったです。


カフェラテとチーズケーキ2022/02/03



練馬区立美術館は中村橋駅のすぐ近くにあります。そのあたりでカフェを探していたら、ステキなお店がありました。“レイノコーヒーストア”で、カフェラテとチーズケーキをいただきました。チーズケーキ美味しいです。バスクチーズケーキかな。しっとり濃厚なケーキでした。お皿がかわいい。


昨日がなければ明日もない2022/02/04


昨日がなければ明日もない

「昨日がなければ明日もない」 宮部 みゆき・著 文春文庫
杉村三郎シリーズ第5弾。過去のいろいろな経緯で、私立探偵となった杉村三郎。下請けの調査などもしながら、少しずつ依頼も受けるようになってきた。
「絶対零度」若い主婦が自殺未遂をして音信不通となった件を調べてほしいと、その実母に依頼される。その裏で起きていた陰惨な事件。
「華燭」近所に住む主婦の依頼で出かけた結婚披露宴で、杉村は思わぬ事態に遭遇する。
「昨日がなければ明日もない」いつも問題を起こす女性が持ち込んできた、「子供の命がかかっている」問題とは?
このシリーズは面白いのです。特に杉村三郎の人柄が好きです。綿密で誠実な調査、人の心に訴える温かさがあります。しかし、関わる事件はいつも、陰湿なことが多いです。とくに表題作は、最後に入っているせいか、この本全体の印象になってしまうのですが、あまりさっぱりしません。困った女性が出てきます。“忌まわしい”という言葉がピッタリな人物、結末も忌まわしく、やるせない気もしました。
「侘助」のマスターは、もっと出てきてほしいです。今後に期待しています。他にこの本で初めて登場する警部補、これからも出てきそうな予感ですね。

名付けようのない踊り2022/02/05



「名付けようのない踊り」 ヒューマントラストシネマ有楽町
世界的なダンサーとして活躍する田中泯の踊りと生き様を追ったドキュメンタリー。1978年にパリでデビューを果たし、世界中のアーティストと数々のコラボレーションを実現してきた田中泯。ダンス歴は現在までに3000回を超え、2002年の「たそがれ清兵衛」から始まった映像作品への参加も、いまや日本のみならず、ハリウッド映画にも出演するまで広がっている。40歳の時、畑仕事で作り上げた身体で踊ることを決めた田中は、74歳でポルトガル・サンタクルスの街角で踊り、「幸せだ」と語る。どんなジャンルにも属さない田中泯のダンスを、親交を重ねてきた犬童一心監督が、ポルトガル、パリ、山梨、福島などをめぐり撮影。
俳優として見ている方は多いかもしれませんが、ダンサーとしての田中泯さんに興味を持っていました。テレビで踊りを見たことがあり、もっといろいろと見てみたかったのでちょうど良い機会でした。タイトルの通り、名付けようのない踊りでした。感性で踊ります。その場で踊りが生まれてくるような、憑依しているような踊りでした。パリの芸術祭に招かれて、30代でパリで踊っています。すごい反響を呼び、日に日に観客が増えていったそうです。前衛的な感じだし、1970年代だと、日本はまだ遅れている頃だと思いますが、さすがはフランス人は、芸術を理解する人が多いのだと思いました。この映画はコロナの前、約2年間の記録なのですが、フランスではみな興味を持って、田中泯さんの踊りを見ているのがわかります。場踊りと言って、外でその地のパワーを吸収して踊っているように思います。踊るたびに違うものができ、ジャンルや流派はないのです。しっかりとした哲学を持っています。
子ども時代の話を一部アニメで再現されていて、子ども時代から、現在の様子がわかりました。特に農業を本格的にやっていらっしゃるようです。猫がいっぱい出てきました。ダンスや俳優業も忙しいけど、しっかりと畑仕事をしています。趣味で農作業をやっているのではなく、なかなかの収穫量でした。
「たそがれ清兵衛」で山田洋次監督からオファーがあって、俳優を始めるのですが、その時の映像を改めて見ると、確かに踊っています。割りと最近、私が観たのでは「いのちの停車場」や「HOKUSAI」などでも活躍しています。「HOKUSAI」では老年期の葛飾北斎役でした。ドキュメンタリーだから、眠くなってしまうかなぁと思ったけど、そんな事はなく、興味深い映画でした。

★★★★☆ 4

雪舞い 橋廻り同心・平七郎控32022/02/06


雪舞い

「雪舞い 橋廻り同心・平七郎控3」 藤原 緋沙子・著 祥伝社文庫
叶わぬ恋とあきらめた男と再び巡り合い、男は問題を抱えていて……。若い頃に離れ離れになった自分の娘をみつけ、陰から見守る男。国を追われ、武士を捨てて市井に生きる男のもとに現れたのは……。
江戸府内の橋を預かる北町奉行所の橋廻り同心・立花平七郎の人情裁きが冴えわたるシリ−ズ第3弾。 
橋回りの仕事をしながら、いろいろと持ち込まれる相談や、平七郎を信じて打ち明けられる秘密など、命を守ったり、汚名を晴らしたり、忙しそうです。意識している女性おこうとの仲はなかなかすすみませんが、これからまだいろいろとありそうです。良い話ばかりですが、哀しい結末もあります。今回は、親子の情の話が2編ありました。

ゴーストバスターズ アフターライフ2022/02/07



「ゴーストバスターズ アフターライフ」 TOHOシネマズ日比谷
少女フィービー(マッケンナ・グレイス)は母や兄(ファン・ウルフハード)とともに、祖父が遺した田舎の古い屋敷に引っ越して来る。この街では30年間にわたり、原因不明の地震が頻発していた。ある日フィービーは地下研究室でハイテク装備の数々を発見し、祖父がかつてニューヨークを救ったゴーストバスターズの一員だったことを知る。そんな中、フィービーは床下にあった装置「ゴーストトラップ」を誤って開封してしまう。すると不気味な緑色の光が解き放たれ、さらなる異変が街を襲いはじめる。
1980年代にブームになった「ゴーストバスターズ」のその後の物語。
後半の展開に驚くものの、ゴーストが出てくるまでが長いです。フィービー達家族の事をじっくり紹介したいのかもしれないけど。
フィービーをはじめ、キャストは良かったです。フィービー役のマッケンナ・グレイスは、「ギフテッド」と言う映画で子役として観ていたけど、小さい頃もすごく可愛かったし、可愛いく成長しています。
昔の「ゴーストバスターズ」好きな人は、楽しめると思います。エンタメだけでなく感動も盛り込もうとして、ちょっと無理やりっぽいです。
小さいマシュマロマンがたくさん出てきました。可愛いけど、シュールでした。

★★★☆☆  3


入場者特典で、ポストカードいただきました。

ファーゴ2022/02/08



「ファーゴ」 TOHOシネマズ日本橋
コーエン兄弟によるブラックユーモアをちりばめた異色のクライムサスペンス。厚い雪に覆われるミネソタ州ファーゴ。多額の借金を抱える自動車ディーラーのジェリー(ウィリアム・H・メイシー)は、妻ジーンを偽装誘拐して彼女の裕福な父親から身代金をだまし取ろうと企てる。ところが誘拐を請け負った2人の男が警官と目撃者を射殺してしまい、事件は思わぬ方向へ発展していく。
1996年製作。アカデミー脚本賞、主演女優賞をはじめ、多数の映画賞を獲得しています。午前十時の映画祭で鑑賞。有名な映画だけど、観たことがなかったので、興味を持っていました。ファーゴは地名なんですね。雪に覆われた雰囲気がとても良いです。98分しかないのですが、内容は盛りだくさんで、そんなに短いとは感じなかったです。みんな若いと思いました。警察署長が調査に来るのですが、それがフランシス・マクドーマンド。可愛らしいです。特に声が良いです。女の警察署長だし、妊娠中なんです。するどい調査をしていきます。そんなにゴリゴリと調査するわけではなく、ほわんとした雰囲気が、良かったです。この映画でアカデミー最優秀女優賞の1回目を受賞。その後に2回も受賞するのですから、すごい人だなぁと思いました。
この映画はR15+指定。だからあまりテレビで放送しないのかなぁ。観てみるとR指定なのも納得しました。犯罪ものだけど、なんだか笑えるところもあって、テンポが面白かったです。近頃はアメリカでテレビドラマもできているそうで、再注目されているようです。

★★★★☆ 4

またイタリアン2022/02/09



三越前駅近くの“ピッツェリア ポンテチェントロ”にまた行きました。合挽き肉と香味野菜のトマトソースのパスタにしました。地下にある店ですが、広くて、ゆったりしています。