おらおらでひとりいぐも2020/11/15


おらおらでひとりいぐも

「おらおらでひとりいぐも」 TOHOシネマズ日比谷
75歳の桃子(田中裕子)さんは、突然夫に先立たれ、ひとり孤独な日々を送ることに。しかし、毎日本を読みあさり46億年の歴史に関するノートを作るうちに、万事に対してその意味を探求するようになる。すると、彼女の“心の声=寂しさたち”(濱田岳、青木崇高、宮藤官九郎)が音楽に乗せて内から外へと沸き上がり、桃子さんの孤独な生活は賑やかな毎日へと変わっていく。
原作を読んでいたので、内容もだいたいわかっていました。でも、本ではわからない心の中の世界が視覚化されていて、シュールな世界になっていました。ちょっと笑えます。でも、内容的には老人の毎日の生活なので、興味を持たない人もいるでしょう。若者向けの映画ではないように思います。私はちょっと眠くなるところもあったけど、ひとり者の自分の将来の生活を、想像してしまいました。
桃子さんの若い頃の役を蒼井優、夫の周造を東出昌大が演じています。
全体を流れる岩手弁が、ほんわりしていて、とても良いのです。意味がわからないほどでもなく、気持ちが伝わる方言でした。宮藤官九郎さんが、一番方言が上手いように思いました。ちょっとネイティブに近いのかと思います。他の人はみんなセリフとして方言を言っている感じでした。それでも、岩手の方言の魅力が詰まった映画でした。ちょこちょこと出てくる庶民的な食べ物が美味しそうでした。主人公のにぎっていた味噌おにぎりは、大き過ぎないかなぁと思いました。味噌おにぎりは、地域性があるから、知らない人は驚くかもしれませんね。

★★★☆☆ 3+