月影の舞 立場茶屋おりき42020/11/20


月影の舞 立場茶屋おりき

「月影の舞 立場茶屋おりき」 今井 絵美子・著 ハルキ文庫
立場茶屋「おりき」の茶立女・おまきは、夜更けの堤防で、月影を受け、扇を手に地唄舞を舞っている若い女を見かけた。それは、幾千代の元で、芸者見習い中のおさんであった。一方、おりきは、幾千代から、茶屋の追廻をしていた又市が、人相の悪い男たちに連れられていたという話を聞き、亀蔵親分とともに駆けつけるが…。
シリーズ第4弾。この本を紹介していただいた人が言っていましたが、亡くなってしまう人が多いということです。確かに、悪い人が亡くなるばかりでなく、大切な人が亡くなって事が多いのです。それが人の世の習いなのでしょうか。この時代だと、寿命も短いし、事故や病気でも、お金のない人は、治療が受けられないし、医療技術も進んでいないですから。
それにしても主人公のおりきは、マザーテレサのように見えてきました。働く人たちを家族のように大切にするだけでなく、困っている人を自分の店に引き取り、仕事を与えて、生活できるようにしてあげます。