永い言い訳2016/10/15

永い言い訳
「永い言い訳」 ユナイテッド・シネマ豊洲
人気作家でテレビでも活躍する津村啓こと衣笠幸夫(本木雅弘)は、突然のバス事故により、長年連れ添った妻(深津絵里)を失う。しかし妻との間は醒めていて、幸男には愛人もいた。妻を亡くして悲しみにくれる夫を演じることしかできなかった。ある日、幸夫は同じ事故で亡くなった妻の親友の遺族と出会う。幸夫と同じように妻を亡くしたトラック運転手の大宮(竹原ピストル)は、幼い2人の子どもを抱え、憔悴していた。困っている様子だったので、その兄妹の面倒をみることを申し出る。
原作・脚本・監督が西川美和。
イケメンだけど、プライドが高い主人公。子どもたちや他の人の出会いによって、自分をみつめなおす。妻への想いや嫉妬など、時に制御できないような複雑な感情をのぞかせる。喪失と再生の物語。どの人も適役で、特に子どもたちは秀逸。会話のひとつひとつが、とても丁寧に語られている。文学的であるのだけど、風景や色合いも良かった。特に海へ行くところは、日本じゃないみたい。

★★★★☆ 4+