十二の嘘と十二の真実2014/06/20

 十二の嘘と十二の真実
「 十二の嘘と十二の真実 」 あさの あつこ・著 徳間文庫
かの国の王妃は、侍女ツルによって、次第に道をはずれていき、民に圧政をしく。現代に生きる老女は気のいいおしゃべりをしながら、実は恐ろしい秘密がある。
王妃の話とおばあさんの話が、順番に出てきます。時代も話も違うのだけど、だんだんリンクしてくるところもあります。私はおばあさんが語る実は恐ろしい結末の方が面白かったです。そればかりがずっと続いていくと食傷気味になる気もします。2つの話を行き来することで、良いクッションになっています。でも、どちらも毒のある話ばかりで、ほっとするところはありません。