ROMA ローマ2019/03/11


ROMA ローマ

「ROMA ローマ」 イオンシネマ板橋
1970年代、メキシコ。医者の夫アントニオと妻ソフィア、彼らの4人の子どもたちと祖母が暮らす中産階級の家で家政婦として働く若い女性クレオは、子どもたちの世話や家事に追われる日々を送っていた。そんな中、クレオは同僚の恋人の従兄弟である青年フェルミンと恋に落ちる。一方、アントニオは長期の海外出張へ行くことになり……。
政治的混乱に揺れる1970年代のメキシコを、家政婦の目を通して描かれ、アルフォンソ・キュアロン監督の幼少期の体験が反映されています。
タイトルのローマはイタリアではなく、メキシコの地区名からきているようです。
全編モノクロの映画で、その映像は計算されつくされているような構図で、みごとでした。音も重要な印象を残します。
やんちゃざかりの子どもたちに、愛情をそそいでいる家政婦クレオ、奔放な飼い犬のボラスもいて、住みこみ勤務で毎日忙しいです。でもお休みの日もあって、お出かけしたりします。
この時代のメキシコの生活の様子・風習など興味深いです。地震があったり、学生運動があったり、当時のことが盛り込まれています。
子どもたちがみんな美形で、かわいかったです。なんだかこの家族のこれからを見守りたい気持ちになります。
全く知らない地域で、生活水準も違う家庭だけど、郷愁も感じました。古き良き懐かしい時代のような。大人たちにはいろいろ大変なことがあったけれど、子どもたちは、愛情に包まれて、大人たちも救われています。
いろいろな物に意味がこめられているのだと思いますが、私が感じたのは愛と再生の物語です。

★★★★☆ 4+

コメント

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_ 象のロケット - 2019/03/18 02:25

1970年、メキシコの首都メキシコシティ郊外にあるローマ地区。 家政婦のクレオとアデラは先住民で、雇い主の医師アントニオ、その妻ソフィア、彼らの4人の子供、ソフィアの母のテレサが暮らす家に住み込みで働いていた。 クレオは妊娠するが、それを知った恋人は行方をくらましてしまう。 その頃、街では大規模な暴動が起こっていた…。 社会派ヒューマンドラマ。 R-15