はぐれ又兵衛例繰控一、ニ2023/12/14



「はぐれ又兵衛例繰控一 駆込み女」坂岡 真・著 双葉文庫


「はぐれ又兵衛例繰控二 鯖断ち」坂岡 真・著 双葉文庫
南町奉行所で例繰方の与力を務める平手又兵衛は周囲からは「はぐれ」と呼ばれる変わり者。仕事はそつなくこなすが、出世には無関心。奉行所に駆け込んできた女郎の死をきっかけに悪党退治に乗り出す。
厄介事に関わる度に、相棒となって手を貸してくれるのは、幼馴染みで鍼医者の長元坊。文句を言いつつも頼れる存在。
2巻ではそんな長元坊に老婆殺しの疑いが掛かった。友の窮地を救うべく奔走する又兵衛。
シリーズの1、2巻で、まだ続いています。例繰方というのは初めて知りました。判例を整理して、評決の参考にしたり刑罰を導き出す手伝いをしたりするのかな。基本は判決録の保存のようです。
過去の類例を完璧に誦んじる記憶力を持った又兵衛ですが、剣の腕も素晴らしいです。しかし、同僚らには、できる事見せず、皆は知らないのです。戦いのシーンの表現が、カッコいいです。正義感にあふれ、賄賂にも転ばない人でした。堅物と言えますが、情にあついので、見返りがなくても、頑張ります。仕事をしながら、活動しないとならないので大変です。独り者の気楽さがありましたが、縁あって静香という女性と出会います。時々出てくる食べ物も美味しそうです。続けて読み進めていきたいです。