Spice -映画・本・美術の日記-

「霧の旗」　松本　清張・著　新潮文庫
殺人容疑で逮捕された兄の無実を信じて、高名な弁護士・大塚へ弁護を頼むために、九州から上京した桐子。弁護料が払えない、時間がないということで、断られてしまう。汚名をきたまま兄は獄死。桐子の弁護士に対する、執拗な復讐が始まる…。
何度も映画化されたり、ドラマ化されていて、タイトルは知っているのだけど、見たことがなかったので、こういう話なのかと初めて知りました。
後で調べたら、桐子役を賠償千恵子や、山口百恵が演じていたのですね。テレビ放映があったら、見てみたいです。
内容は重苦しいとこもあって、楽しい話でもないんだけど、その時代の様子がとても興味深いです。場末のバーとか、箱根のホテルやレストランとか、映像で見たら面白そうです。現在とは違っているし、こういう復讐も理解できるものではないけど、今の時代に読んでも面白く読めてしまうということが、すごいなぁと思います。松本清張の本って、映画化・ドラマ化が多いですよね。