あやし2010/03/15

あやし
「あやし」(宮部みゆき・著)を読みました。
時代物のホラーっぽい短編集です。
一番印象に残ったのは「安達家の鬼」という話です。
他の店の女中だった娘が、商家の嫁になって、義母に聞いた話です。
年寄りの世話をさせるために嫁に、もらったようなところがあったのですが、
その娘は真面目に仕えるので、義母とも良い関係になっていきます。
その嫁同様に、苦労してきた義母は、若い頃に鬼に出会い、その後も
ずっと一緒だったというのです。
その鬼は見えない人もいるし、見える人でも、姿がいろいろに見えるのです。
本当に恐ろしいのは、鬼ではなく人間なんだという話なのです。

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