四十九日のレシピ2010/07/01

四十九日のレシピ
「四十九日のレシピ」(伊吹有喜・著)を読みました。
どうして、こんなに涙もろくなってしまったんだろう。
はじめのエピソードから、映像が見えるようで、泣けてしまいます。
自分が死んだ後に、残された愛する家族が、困らないように、
元気づけるために、乙美さん(享年71歳)は、準備をしていました。
まず、乙美さんの四十九日までのお手伝いが来ます。
真っ黒に日焼けして、黄色い髪、目の周りを銀色の線でふちどった
若い女の子です。生前、乙美さんに絵手紙を教えてもらっていたと
いう生徒です。私は浜田ブリトニーさんを想像しました。
映像化するなら、演じてもらいたいです。
彼女が、乙美さんのダンナ様と、娘を手助けしながら、乙美さんが
したかった四十九日の宴会の準備を一緒にやっていきます。
娘百合子は、夫婦の問題を抱えていて、実家に戻っています。
お料理や掃除のコツなどを、挿絵入りで作ったレシピを見ながら、
他の人の助けも借りて、父娘は元気を取り戻して行くのです。
さりげない伏線がいっぱいあって、みごとなストーリーで、泣かされ
ちゃいました。
小説の中では、乙美さんはすでに亡くなっているのですが、乙美さんが
どんなに魅力的な人なのかが、伝わってきます。
「食堂かたつむり」が好きな人は、この本もきっと好きになります。