活版印刷三日月堂 星たちの栞2023/06/07



「活版印刷三日月堂 星たちの栞」 ほしお さなえ・著 ポプラ文庫
埼玉県の川越、蔵造りの街並みの中に、古びた印刷所「三日月堂」がある。店主夫婦亡き後は、閉まっていたが、孫娘の弓子さんが、戻って来て再開する事になった。活字を拾って手作業で言葉を印刷する昔ながらの活版印刷。いろいろな悩みを抱えたお客様が、活版印刷によって、心を解きほぐしていく。
活版印刷の事がよくわかります。古い方法だけど温かみがあり、ショップカードや栞など、アイデアを駆使して、お客様の望むものを一緒に考えます。
語り手は、店主の弓子ではなく、依頼者になっていて、それぞれの想いを形にしていき、迷いや悩みも解決していきます。弓子は学生時代から手伝いをしていだそうで、一つの依頼を受けた事をキッカケに、三日月堂を復活させる事になります。周囲の人達の人間関係が良かったです。