ぼくが生きてる、ふたつの世界 ― 2024/10/02

「ぼくが生きてる、ふたつの世界」 船堀シネパル
宮城県の小さな港町。耳の聴こえない両親のもとで育った五十嵐大(吉沢亮)。幼い頃から母(忍足亜希子)の通訳をする事があたりまえだった。しかし、思春期になると、周りからの目が気になり、戸惑いや苛立ち、母の事が疎ましく感じ、東京で働き始める……。
聴覚障害の両親から生まれた聞こえる子ども、コーダの話でした。そうでなくても、親に反発して、家を出て行く子どもは多いし、離れてみてわかる親の愛なんかありますよね。でも、この映画は描き方が良かったです。親の気持ちも、息子の気持ちも、痛いほど伝わってきました。手話の事も、勉強になります。外国と日本の手話が違うのは、知っているけど、日本の中でも地域性があるのかと思いました。方言ってほどではないけど、東京では違うというのがあって、驚きました。主人公の両親は聴こえないけど、同居している祖父母は健常者。演じるでんでんと烏丸せつこが、なんとも破天荒な夫婦でした。吉沢亮は中学生から演じますが、子役が何人か出てきます。似た雰囲気の子ばかりで、違和感なかったです。原作は五十嵐大さんのエッセイ。実話ベースなんですね。映画「コーダ」を思い出すけど、もっと日本的だから、感情移入しやすいです。
★★★★☆ 4+
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