本日公休2024/09/27



「本日公休」 シネスイッチ銀座
台中にある昔ながらの理髪店。女手ひとつで育て上げた子ども達も既に独立。店主アールイ(ルー・シャオフェン)は、常連客を相手にハサミの音を響かせる。夢枕に立った亡き妻に言われたと白髪染めにやって来た老人、流行りのヘアスタイルにしたい思春期の少年など。ある日、離れた町から通ってくれていた常連客の“先生”が、病の床に伏したことを知ったアールイは、店に「本日公休」の札を掲げて、散髪の為にその町に向かう。
台湾映画。フー・ティエンユー監督が、自身の母親をモデルに書き上げたシナリオだそうです。ロケ地も監督の実家の理髪店。古き良き時代の素敵なお店でした。子どもたちを想う母、好きなように生きたい若い世代。子どもは3人で息子1人、娘2人。美容師の娘は離婚しているが、元夫が、何かとアールイさんを気遣ってくれています。遠い町へ車で出かける事になると、ちょっとだけロードムービー風になりました。理髪の技が、アールイを助けます。常に真面目に丁寧に仕事をしてきた事が伝わります。時間はあっという間に過ぎるものよ、みたいな事を何度か言いますが、若い人には実感がないかもしれないけど、ある程度の年齢になると、そうだなぁと感じます。すごい大事件は起きないけど、心温まるしみじみとした映画でした。

★★★★☆ 4+

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