コンパートメント No.62023/02/16


コンパートメント No.6

「コンパートメント No.6」 シネマカリテ
1990年代のモスクワ。フィンランドからの留学生ラウラ(セイディ・ハーラ)は恋人と一緒に世界最北端駅ムルマンスクのペトログリフ(岩面彫刻)を見に行く予定だったが、恋人に突然断られ1人で出発することに。寝台列車の6号客室に乗り合わせたのはロシア人の炭鉱労働者リョーハ(ユーリー・ボリソフ)で、ラウラは彼の粗野な言動や失礼な態度にうんざりする。しかし長い旅を続ける中で、2人は互いの不器用な優しさや魅力に気づき始める。
普通なら出会うことがなかったはずの男女が、寝台列車の客室が一緒だということで、話をするようになります。そういうとオシャレなロマンスかと思うけど、ちょっと違いました。でも、リョーハの事を見る目が変わってきました。ヘンな人と同室になって困ったと思っていたけど、優しい良い人じゃないかと。不器用なところもかわいかったです。ずっと仏頂面だったラウラも笑顔になっています。
しかし、前の時代なのかもしれない、寝台列車で、個室に知らない男女2人だけっていうのは緊張しますよね。そんなこともあるのかな。女の車掌さんだったけど、部屋を替えてと言っても取り合ってくれないのです。
フィンランド映画だから、フィンランドの街を見ることができるのかと思ったら、舞台はロシアでした。それも極寒の風景。ラウラはビデオカメラやウォークマンを持っていました。まだウォークマンの時か、ビデオカメラもちょっと大きいです。SONY製のようでした。ホテルの電話もダイヤル式でした。一緒に旅をしているような気分になりました。これはこれで一つの旅の良い思い出となっていくのだろうと思います。
「オリ・マキの人生で最も幸せな日」に続くの長編2作目のユホ・クオスマネン監督作で、今作はカンヌ映画祭グランプリだそうです。「オリ・マキの人生で最も幸せな日」も見たけど、あまりハマらなかったです。「コンパートメント№6」の方が好きです。

★★★★☆ 4

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