真夏のやきそば 食堂のおばちゃん52022/10/23


真夏のやきそば

「真夏のやきそば 食堂のおばちゃん5」 山口恵以子・著 ハルキ文庫
海老フライ、大根バター醬油、餡かけの茶碗蒸し、ニラ玉豆腐、ホウレン草と豚バラの酒鍋、焼きそば……。
姑の一子と嫁の二三に、今や大きな戦力となった万里の三人で営む「はじめ食堂」は、今日も常連客の笑顔がいっぱい。
そんなある日、二三の娘・要が、最近毎日のようにランチに現れる男性を見て「四和ビル爆破事件の逃亡犯に、そっくり」だと言う……。
要は小さな出版社で編集の仕事をしていて、時々作家の先生を食堂に連れて来ます。接待というわけではないけど、電話して母と祖母に気楽に席を頼めて良いですよね。
今回の本ではムスリムのお客さんが来て、ハラールを希望されます。肉を避けて、野菜や魚をおすすめして、喜んでくれました。その時に、二三が、英語で対応して、万里が感心していました。二三はもともとは、大手デパートのやり手バイヤーだったので、海外出張もよくしていたそうです。夫が亡くなって、夫のやっていた食堂で、姑と働くことになりました。それに満足しているようです。万里の将来の事も考えて、調理師免許をとる事をすすめます。だからと言って、食堂に縛り付けるてもりもなく、大切に考えてあげているのが伝わってきます。