帰らない日曜日2022/06/02


帰らない日曜日

「帰らない日曜日」 ヒューマントラストシネマ有楽町
1924年、イギリス中のメイドが年に一度の里帰りを許される「母の日」の日曜日。しかしニヴン家に仕えるジェーン(オデッサ・ヤング)は孤児院育ちで、帰る家はない。そんな彼女のもとに、秘密の恋人であるアプリィ家の子息ポール(ジョシュ・オコナー)から密会の誘いが届く。幼なじみのエマとの結婚を控えるポールだったが、前祝いの昼食会を前に、屋敷の寝室でジェーンとひと時を過ごす。やがてニヴン家へ戻ったジェーンを、思いがけない知らせが待ち受けていた。時が経ち小説家になったジェーンは、彼女の人生を一変させたあの日のことを振り返る。
イギリスの上流階級の邸宅で働くメイドのジェーン役、オデッサ・ヤングが美しかったです。絵画を見ているような感じがしました。家も調度品も、郊外の自然も良かったです。それにファッションがおしゃれです。
全体的には、暗めな話なのと、スローなテンポでした。粋な会話が続いていきます。お客さんの中には寝ている人もいたようです。いびきまではいかないけど、寝息が聞こえてきました。ゆったりしているからでしょうか。
あと時代があっちこっちへ飛ぶので、ややわかりにくいです。小説家となっているジェーンのシーンがその中でも、時系列が通りではなかったです。
このポスターを見た時から、男の人が「ゴッズ・オウン・カントリー」のジョシュ・オコナーかなぁと思っていたので、興味を持っていました。「ゴッズ・オウン・カントリー」とはずいぶんと違う印象でした。
イギリスの富豪も苦しそうですが、映画は私は好きなタイプでした。

★★★★☆ 4

象の旅2022/06/03


象の旅

「象の旅」 ジョゼ・サラマーゴ・著 書肆侃侃房
1551年、ポルトガル国王はオーストリア大公の婚儀への祝いとして象を贈ることを決める。象遣いのスブッロは、任務を受け象のソロモンの肩に乗ってリスボンを出発する。嵐の地中海を渡り、冬のアルプスを越え、行く先々で出会う人々に驚きを与えながら、彼らはウィーンまでひたすら歩く。
時おり作家自身も顔をのぞかせて語られる、波乱万丈で壮大な旅。
実際にあったことをベースに肉付けされて小説になっています。ちょっと読みにくくて、読むのに時間がかかってしましました。中心となるのは象遣いのスッブロですが、いろいろな人の観点からも描かれていますし、作者の気持ちや、特注的な説明も入っていました。
ジョゼ・サラマーゴは初めて読みましたが、ノーベル文学賞を受賞している人なんですね。
この時代に、象をポルトガルから、オーストリアへ運ぶって、今とは違って大変でしょうね。船に乗ることもあるけど、ほとんどが徒歩でした。途中は雪が降る山も越えているようです。象は寒いところは平気なんでしょうか。
そもそもは、インドからポルトガルへ行ったのだと思いますが、それもすごい距離です。当時は象を見たこともない人々ばかり。象のソロモンは語りませんが、割りとおだやかで、素直に従ってくれているところもあります。スッブロも、ただ従うしかないのですが、それほど従順という感じではなく、意見を持っていました。
訳者のあとがきに、作者のドキュメンタリー映画が面白いとあったので、観てみたいと思いました。「ジェゼとピラール」という映画です。そして、私が面白いと思った映画「複製された男」は、原作がこのジョゼ・サラマーゴだったのかと知りました。不思議な話でした。

犬王2022/06/04


犬王

「犬王」 TOHOシネマズ日本橋
京の都・近江猿楽の比叡座の家に、1人の子どもが誕生した。その子どもこそが後に民衆を熱狂させる能楽師・犬王(声:アヴちゃん)だったが、その姿はあまりに奇怪で、大人たちは犬王の全身を衣服で包み、顔には面を被せた。ある日、犬王は盲目の琵琶法師の少年・友魚(声:森山未來)と出会う。世を生き抜くためのパートナーとして固い友情で結ばれた2人は、互いの才能を開花させてヒット曲を連発。舞台で観客を魅了するようになった犬王は、演じるたびに身体の一部を解き、唯一無二の美を獲得していく。
南北朝~室町期に活躍した実在の能楽師・犬王をモデルにした古川日出男の小説「平家物語 犬王の巻」を、湯浅政明監督が。映像化した長編ミュージカルアニメ。
とにかく芸術的でした。絵は和の雰囲気です。音楽は素晴らしいです。ロックのコンサートを観賞しているようでした。クィーンのコンサートを思わせますね。反面、日本的な要素がいっぱいで、海外の映画祭で評価されそうな気がします。
犬王の声がバンド女王蜂のアヴちゃん、その歌声に圧倒されます。森山未來もたくさん歌っていました。曲も良かったです。

★★★★☆ 4

交流戦 巨人vsロッテ2022/06/05



4日土曜日、また東京ドームへ。巨人vsロッテ2回戦。



うちわをくれました。社長メシというのは、社長との食事会で就活や転職のマッチングができるサービスらしいです。
結果は巨人2-1ロッテ。巨人の逆転勝ちで、巨人ファンは大喜びでした。
両チームともホームランはなし。試合時間は、2時間21分で早かったです。
20時20分頃に終わりました。

ラプトくん2022/06/06



4日の土曜日だけど、上野駅構内で、福井県をアピールするイベントをやっていました。ラプトくんという恐竜のゆるキャラを見ました。



福井県に関するアンケートに答えたら、お箸をいただきました。


その前に食べたランチ。末広町駅の近く“カリガリ”のカリガリカレー。ショウガがのっているカレーです。味はまろやかでした。

自然と人のダイアローグ2022/06/07



「自然と人のダイアローグ フリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまで」 国立西洋美術館
ドイツ・フォルクヴァング美術館とのコラボレーションによる展覧会です。西洋美術館リニューアルオープン記念。西洋美術館所蔵の絵と、関連があるフォルクヴァング美術館の作品を並べて展示室したりしています。対話(ダイアローグ)と言う事でしょうか。印象派の画家作品が多かったです。


こちらのポスターの絵、カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ《夕日の前に立つ女性》を見たかったのです。
この画家の絵を一度見てみたかったのです。人物画は後ろ姿の絵が多いように思います。今回来日した絵は、思ったよりも小さい絵でした。ベルリン美術館にある他の絵を見てみたいのですが、来日しないかなぁ。

雲

ゲツハルト・リヒター《雲》こちらも見たかった絵です。リヒター展がもうすぐあるので、行きたいと思っています。


西洋美術館の常設展の方で、新収蔵品ジョン・エヴァリット・ミレー《狼の巣穴》も見たかったのです。ジョン・エヴァリット・ミレーが好きです。
ピアノの下を狼の巣穴に見立てて、子どもたちが遊んでいる様子です。ミレーは子どもが8人いたそうですね。

西荻散歩2022/06/08



5日の日曜日、毎年のイベント西荻散歩へ行ってきました。前は茶散歩で、お茶をいただけるイベントだったのに、コロナの影響でここ数年はお茶なしです。
“カフェイロ(cafe ilo)”でランチしました。
日替わりでサンドイッチです。私はチャパタのサンド、具はケールとズッキーニ。ヘルシーで、野菜がシャキシャキとしていました。

君を想い、バスに乗る2022/06/09


君を想い、バスに乗る

君を想い、バスに乗る」 シネスイッチ銀座
最愛の妻に先立たれた老人がイギリス縦断の旅に出る姿を描いたヒューマンドラマ。
愛する妻メアリーを亡くしたばかりのトム・ハーパー(ティモシー・スポール)は、かつてメアリーと出会った場所を訪れるため、ローカルバスのフリーパスを利用してイギリス縦断の旅に出ることを決める。50年暮らした家のあるスコットランド最北端の村離れ、イギリス最南端の岬ランズ・エンドを目指して、様々な人と出会い、トラブルに巻き込まれながらも、トムは妻と交わしたある約束を胸に旅を続ける。
主演のティモシー・スポールは、意地悪な役とか、脇役というイメージでしたが、この映画ではヨロヨロと歩くおじいちゃんを演じています。実年齢よりもお年寄りの役だと思います。歩くことが大変そうなので、見ている方はハラハラします。泥棒やヘンな人に絡まれたりしないのか、もちろんそういうトラブルもあるけど、助けてくれる良い人たちもいるし、彼が逆に人を助けながら、バスで旅を続けるロード・ムービーです。
そんな様子を本人は知らないうちにSNSで発信されたりしています。風景はのどかなのですが、いかにも現代の映画です。
トム夫妻の過去のシーンが挿入されているのですが、美男美女でした。自然にコラージュされていて、過去がわかるようになっています。とてもよくできていて、面白い映画でした。彼らがスコットランドへやってきて生活している事や、イギリス最南端の岬ランズ・エンドを目指す理由がだんだんわかってきます。
深い愛が描かれています。良かったです。
原題は“The Last Bus”だそうですが、邦題もなかなか良いですね。

★★★★☆ 4+

冬の野 橋廻り同心・平七郎控122022/06/10



「冬の野 橋廻り同心・平七郎控12」 藤原 緋紗子・著 祥伝社文庫
竜閑橋袂で、美人女将の愛嬌と絶品茶漬で繁盛する『紅葉屋』の娘が攫われた。橋の管理を頼みに来ていた橋廻り立花平七郎は探索に乗り出す。凄腕の定町廻りだった平七郎は、閑職と揶揄されつつも数々の難事件を解決、町人の信頼を得ていたのだ。やがて拐かし犯が房次郎という浪人を捜していたと発覚すると、女将は狼狽する。房次郎は大和の国で別れた夫だった……。
このシリーズは、橋にちなんだ話なので、よく袂(たもと)と言う言葉が出てきます。なかなか自分で書いたりする事がないと思いました。この本は2編の話が入っていて、ちょっと長いせいか、登場人物が多かったです。通勤電車で読む事が多いのですが、乗り換えもあるし、途切れ途切れに読んでいると、誰が誰だっけ?と混乱します。もちろん中心人物はわかるけど、悪役たちも多いのです。内容が複雑に絡んでいるから、最終的に決着がつくと、すっきりと良い話でした。

最近のお弁当生活2022/06/10



お弁当は時々持って行ってます。簡単なものばかり。