パーフェクト・ノーマル・ファミリー2022/01/07


パーフェクト・ノーマル・ファミリー

「パーフェクト・ノーマル・ファミリー」 シネマカリテ
1990年代のデンマーク。郊外で暮らす11歳の少女エマ(カヤ・トフト・ローホルト)は、幸せな家庭で充実した毎日を過ごしていた。そんなある日、両親が離婚することになり、彼女の日常は一変。しかも離婚の理由は、父親トマス(ミケル・ボー・フォルスゴー)が女性として生きていきたいからだという。ホルモン治療を始めたトマスは日ごとに女性らしくなっていくが、エマは父親が性別適合手術を受けるという現実を受け入れられず、寂しさといら立ちを募らせていく。
本作が初長編となる女性監督マルー・ライマンの実体験を基にした映画だそうです。エマの気持ちになって見てしまいました。多様性を認めていく時代の流れはあるけど、自分の大好きなパパが変わってしまったとは、10代の多感な少女の気持ちは複雑です。パパが偽りの生き方をやめたくなったのも、理解したいとは思いますが、ちょっと前の時代だし、子どもには理解しにくいと思いました。でも、パパは愛情たっぷりに娘たちを愛していることは伝わってくるのです。娘も感じていると思います。お姉さんは受け入れているのですが、エマは自分の気持ちに折り合いをつけるのが大変なのだと思います。だからこの映画も、見ていて苦しい気持ちになりました。後に女性となるパパ役の人は美しかったけど、男性の時は華奢そうに見えたけど、後の方は大柄な女性という印象でした。

★★★☆☆ 3