鳴き砂 隅田川御用帳152021/08/25



「鳴き砂 隅田川御用帳15」 藤原 緋沙子・著 光文社文庫
橘屋に美佐という武家の妻女が駆け込んできた。驚いたことに妊娠していたが、亭主が酒と女に溺れ、暴力をふるうという。亭主に離縁を申し出ても取り合わないと必死に訴えるが……。
実際には、離縁したいわけではなく、事情があることもあります。本当の事を言わない場合は、協力をお断りしますが、危険が迫っているとか、深い事情に、思わず同情して、協力することも多いです。人情派な橘屋です。
今回の巻では、幼い頃に、寺に置き去りにされ、お登勢か面倒をみている万吉の事が出てきました。いつまでも子どもっぽいところはあるのですが、手代として働きながら、勉強もさせてもらっています。その万吉の本当の親の事がわかりました。ちょっと複雑になっていました。まだ小さかったので、よく覚えていないことがありました。しかし、だんだん大人になりつつあり、その後、自分で道を選択します。

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