小説 渋沢栄一 上2021/04/23



「小説 渋沢栄一 上」 津本 陽・著 幻冬舎文庫
武蔵国の豪農の長男に生まれ、幼少期から類い稀な商才を発揮する栄一。幕末動乱期に尊王攘夷に目覚めた彼は、倒幕運動に関わるも一橋慶喜に見出され幕臣となり、維新後は大蔵官僚として度量衡や国立銀行条例の制定など、日本経済の礎となる数多の政策に携わった。
新しいお札にもなるし、大河ドラマと、何かと注目されている渋沢栄一です。父親も認める商才や、対応力。小柄ながら、武道にも自信があるみたいです。事務的な事をきちんとこなします。パリ万博の時に、慶喜の異母弟・徳川昭武に随員としてヨーロッパに行きます。当時のヨーロッパは進んでいて、栄一も欧米に負けないような日本を作っていこうと言う志を持ちます。日本は幕末、大きく変わりゆく時代でした。今の日本の形が、作られていくの頃だと思いました。奥さんや子どもとは、ずっと離れて暮らして、後に呼び寄せて一緒に住むけど、現代なら奥さん怒って出て行ってしまいそうですね。
これから下巻を読みますが、登場人物が多いから、こんがらがりますが、比較的わかりやすく書かれています。有名な人もいっぱい出てきます。郵便のしくみを作った前島密も。それまでは飛脚が文を運んでいたけど、汽車を使ってより速い配達ができるようになります。そういえば今年は郵政創業150年だそうです。

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