天国にちがいない2021/02/02


天国にちがいない

「天国にちがいない」 ヒューマントラストシネマ有楽町
エリア・スレイマン監督自身が新作映画の企画を売り込むため、故郷であるイスラエルのナザレからパリ、ニューヨークへと旅に出る。パリではおしゃれな人々やルーブル美術館、ビクトール広場、ノートルダム聖堂などの美しい街並みに見ほれ、ニューヨークでは映画学校やアラブ・フォーラムに登壇者として招かれる。友人である俳優ガエル・ガルシア・ベルナルの紹介で映画会社のプロデューサーと知り合うが、新作映画の企画は断られてしまう……。
2019年・第72回カンヌ国際映画祭で特別賞と国際映画批評家連盟賞を受賞した作品。
エリア・スレイマン監督の道中記という感じでした。パリ、ニューヨークと回りますが、監督はほとんど話しません。タクシーの運転手さんに聞かれて、どこから来たか答えるくらいでしょうか。いろいろと見聞し、時に困った顔をしたり、興味深く見つめていたり、その表情は豊かです。とても、私は面白かったです。監督さんが好きになりました。どの映像も、構図がすっきりしていて、美しいのです。そして、現実と虚構が入り混じっていて、シュールな感じもするけど、皮肉にも思えます。美しい街パリでは、一方ではホームレスがいっぱいいたり、対比しているのだろうか。特にパリでは、人がほとんどいない昼間のシーンなどがいくつかあって、こんな人のいないパリがあるのだろうか。好きな場面がいっぱいあります。鳥がホテルの部屋に迷い込んできて、なついているのは、とっても可愛らしいです。他にもいろいろ語りたいけどネタバレになるで、やめておきます。意味不明なところもあるけど、ユーモアたっぷりで、ニタニタと見ていました。

★★★★☆ 4+